3日ぶりの言挙げ――

何処かへ旅をしていた訳でも、体調を崩していた訳でもありません。
「新書 アフリカ史」なる、600頁にも及ぶ新書にしては大部の本書を読み出したら、
どっぷりと嵌まり込んでしまって、関連書を紐解いたり、或いはWikiを参照したりと、
読み了えるのに、先刻までかかってしまったのです。
太古の昔、人類の祖型たちを誕生せしめた彼の大地――
その母なる大地を出奔して、地球の各地域に分布拡大
それぞれに、原始から有史の時代へ、と歩み出してより
その末裔たちは、逆に、
彼の母なる大地を果てしなく侵蝕・掠奪しつづけてきたのだ――
その物語を、次第を、
噛みしめ、噛みしめ、読み継ぐのは、ナマナカでは……

―今月の購入本―2017年02月

◇フィリップ・K.ヒッティ「アラブの歴史 (上)」 講談社学術文庫
◇フィリップ・K.ヒッティ「アラブの歴史 (下)」 講談社学術文庫
又吉直樹「火花」 文春文庫
◇高橋 敷「みにくい日本人」原書房
◇横山三四郎ペルシャ湾」 新潮選書
永田和宏「生命の内と外」 新潮選書
◇スティーヴン・ファージング「世界アート鑑賞図鑑」東京書籍

四十? 五十? 六十? はたまた、七十?

遠い記憶だが――
明治44年生れの親父殿が「四十の手習い」と使っていたのを、
幼い頃に耳にしたことがあったか、と朧気ながら思い出されるが…
江戸の頃はもちろん、戦前・戦中派あたりなら「四十の手習い」と云うのが当然だったろう。、
ところが、昨今では、<四十>や<五十>ではなく、「六十の手習い」と云うのが常用句らしい。
国語辞典にあたってみれば、「四十の手習い」は姿なく、「六十の手習い」があるのみだ。
昔なら、齢四十ともなれば、盛りも過ぎて、そろそろ後進に道を譲るべしか、
謂わば林住期なる後世を如何に過ごさんか、と「四十の手習い」に愉悦を見出そうとしたのだろう。
だが、今や、我々日本人の平均寿命は、伸びに伸びて、80歳を優に越えてしまった。
かほどに長寿社会となってしまっては、
嘗ての「四十の手習い」も、「六十の手習い」と付け替えねばならないのも、理の当然か。

然りながら、果たして、世界中の人々が、
これほどの長寿社会を営むように、成るのだろうか…?
富の均衡化ではなく、富の集中へとばかり加速してゆく、
高度資本主義社会の末路は、そんなにおめでたいものではない。
われわれ人類は、すでに破滅の道へと歩み出しているのだろう、きっと。

―今月の購入本―2017年01月

◇青木 理「日本会議の正体」 平凡社新書
◇斎藤 環「オープンダイアローグとは何か」医学書
◇斎藤 環.編「現代思想 2016年9月号 特集=精神医療の新時代」青土社

今宵はスーパームーンとや〜〜

おまけに、アメリカでは皆既月食
スーパーブラッドムーン−Super Blood Moon−だったとや〜〜

―今月の購入本―2016年12月

◇「Adobe InDesignCS4ベーシックマスター」秀和システム
坂本太郎 井上光貞.他「日本書紀〈3〉」 岩波文庫
宇治谷孟日本書紀 <上> 全現代語訳」 講談社学術文庫
宇治谷孟日本書紀 <下> 全現代語訳」 講談社学術文庫
文芸春秋編集「エッセイで楽しむ 日本の歴史〈上〉」 文春文庫

もうずっとPCはWindows.7でやってきたのだが…

10月にまったく不調となり、修理も効かないというので、
仕方なくWindows.10搭載機に買い換えたら、
Appliのバージョンアップが、まあいろいろと必要なこと――
この<ホームページビルダー>もその一つ

―今月の購入本―2016年11月

坂本太郎 井上光貞.他「日本書紀〈4〉」 岩波文庫
坂本太郎 井上光貞.他「日本書紀〈5〉」 岩波文庫
◇大山誠一「天孫降臨の夢―藤原不比等のプロジェクト」 NHKブックス
◇五来 重「円空と木喰」 角川ソフィア文庫
島田裕巳天皇憲法 皇室典範をどう変えるか」 朝日新書
八柏龍紀「日本人が知らない「天皇生前退位」」双葉社
◇ヘンリー・スギモト「北米日本人の収容所―記録絵画」叢文社
◇川合彦充「日本人漂流記 <上>」現代教養文庫 Kindle
◇武田一度「かしげ傘―武田一度戯曲集」カモミール
◇吉村 昭「吉村昭平家物語講談社文庫
◇吉村 昭「わたしの普段着」 新潮文庫
◇吉村 昭「新装版 海も暮れきる」 講談社文庫

工事契約完了――

完成オープンはいつになるか? 
残念ながら、なお確定はならず。
願わくば、4月末迄にはオープンしたい、
と強く申し入れたものの、確約の言質は取れず。
しばらくは工事の進捗を見守りつつ、判断するしかないようだ。

―今月の購入本―2016年10月

中野三敏.編「日本の近世 <12> 文学と美術の成熟」中央公論社
◇塚本 学.編「日本の近世 <8> 村の生活文化」中央公論社
◇吉村 昭「ふぉん・しいほるとの娘 <上>」 新潮文庫
◇吉村 昭「ふぉん・しいほるとの娘 <下>」 新潮文庫

今月の9日―


政府が日米合意に基づく米空母艦載機の陸上離着陸訓練-FCLP-の硫黄島からの移転先として、
鹿児島県西之表市にある無人島の馬毛-マゲ-島を160億円で買い取ることで、地権者と大筋合意した――
との報道に、その巨額さに驚かされつつ、どんな背景や事情に拠るものか、と調べてみる気になった。
馬毛島は、種子島の西方12kmの東シナ海上に浮かぶ、面積8.20㎢、周囲16.5km、最高地点は島中央部の岳之越で高さ71.7mという、ごく平坦な小島である。
この島のみに固有分布するというニホンジカの亜種マゲシカで知られるが、
2000年頃には500〜600頭生息していたというこの希少種マゲシカも、岩石採取などの乱開発のために激減しているとみられ、この政府決定でいよいよ絶滅への道をたどることになるのだ。
歴史的に概観すれば、
弥生時代には人が住んでいたとみられる椎の木遺跡が島の南部に残り、
奈良平城京の時代にはすでに鹿革を年貢として納めたという記録がある。
鎌倉時代の1201年、平信基種子島の領主となり、馬毛島種子島家の属領となり、
江戸時代中期には、種子島家は馬毛島の漁業権を池田.洲之粼.塰泊の三浦で許可している。
鎌倉時代に遡る馬毛島のトビウオ漁は、漁期になると島の海岸近くに漁師たちが季節移住して賑わった、という。
しかし、古代はともかく中世以降、人が定住していたという痕跡は見られず、ほぼ無人島であったろう、とされている。
馬毛島に人が定住したとみられるのは、南部で牧場経営がされていた昭和初期と、第二次大戦後の食糧難期に引揚者や種子島の農家の次男三男らによる入植が始まった1951年頃からで、1959年のピーク時には113世帯528名が集落を形成したが、
高度成長期から出稼ぎや離農による人口の過疎化がはじまり、
1973年には、国家プロジェクトの「石油備蓄構想」を見込んだ平和相互銀行が、傀儡会社馬毛島開発による島の買収を行なったため、人口減少はさらに加速、1980年には完全に無人島化した。
1995年、立石建設馬毛島開発を買収して子会社化し、その後社名をタストン・エアポート株式会社に変更されている。
その開発計画は、日本版スペースシャトル-HOPE-の着陸場や使用済み核燃料中間貯蔵施設の誘致などが構想されたが、実現をみることはなく、わずかに採石事業などが行われてきた。
2006年には4000m滑走路建設の測量を目的に大規模な伐採が行われ、
翌2007年には、米軍空母艦載機の離発着訓練の候補地であると新聞報道され、地元では反対署名活動がひろがっていった。
以後、立石建設の脱税問題や債権者によるタストン・エアポート社破産申請など、
紆余曲折の騒ぎの果てに、このたびの政府発表「160億円で馬毛島購入」の断である。

読了―牧洋一郎.他「馬毛島、宝の島」南方新社―☆4
読了―斎藤貴男「<明治礼賛>の正体」岩波ブックレット―☆3

―今月の購入本―2016年09月

梶井基次郎.他「青春の屈折〈上巻〉―全集 現代文学の発見 第14巻」學藝書林
中野重治.他「革命と転向―全集 現代文学の発見 第3巻」學藝書林
大岡昇平.他「孤独のたたかい―全集 現代文学の発見 別巻」學藝書林
佐藤春夫.他「方法の実験 ―全集 現代文学の発見 第2巻」學藝書林
最首悟.他「現代思想 2016年10月号 緊急特集*相模原障害者殺傷事件」 青土社
広河隆一チェルノブイリ報告」 岩波新書
◇生井久美子「ゆびさきの宇宙―福島智・盲ろうを生きて」岩波書店
加藤陽子「それでも、日本人は「戦争」を選んだ」 新潮文庫
野矢茂樹「心という難問 空間・身体・意味」講談社

嗚呼、汝、破草鞋なり… 山頭火!

生死を生死すれば、生死なし
煩悩を煩悩すれば、煩悩なし
自性を徹見して本地の風光に帰入せむ

嘻―嘻―、やっと解放された!!
実は、正月を挟んだこの1ヶ月ほど、
悩ましくも些か苦い日々を過ごしてきたのですが…
今夕、やっと解放され、ようやく初春を迎えた気分!!
悩みの種だったその正体については、
勝手ながら、ヒ・ミ・ツ・にさせていただきます、ネ。m(_ _)m

そうそう、この二日間、ご心配をかけました、岸本おじさんの入院問題―
本日、病院へ行き、治療後の担当医師との面談で、
本人の希望も考慮の上、その必要なし、となった由、報せがありました。
誠に善哉、善哉、です。
来週の水曜日―16日には、
いつものようにガイドヘルパーと一緒に、岸本おじさんの九条詣で、
いつものように鰻重に舌鼓、茶店で愉しいひととき――
を、過ごすことになるでしょう。

―今月の購入本―2016年08月

岡田喜秋「定本 山村を歩く」 山と渓谷社
岡田喜秋「定本 日本の秘境」 山と渓谷社
◇大津 透.他「古代天皇制を考える ―日本の歴史 08」
◇熊谷公男「大王から天皇へ ―日本の歴史 03」
シェイクスピア小田島雄志.訳「マクベス白水社Uブックス
シェイクスピア福田恒存.訳「マクベス新潮文庫
◇P・ジェイムス・ホーガン原著.星野之宣「未来の二つの顔」 講談社漫画文庫