2006-11-01から1ヶ月間の記事一覧

おほかたの秋のあはれを思ひやれ‥‥

−四方のたより− 行き交う人びと−「かんのんみち」の茶谷祐三子17年ぶりに相対した彼女は、嘗て私の知る面影とはまるで異なり、別人格の趣さえあった。 一昨日(11/18)、土曜の午後、谷町4丁目近くの山本能楽堂へと、インド舞踊や巫女舞をする茶谷祐三子が踊…

忘れじな難波の秋の夜半の空‥‥

−表象の森− 文明崩壊は避けられぬかジョエル・レヴィ著「世界の終焉へのいくつものシナリオ」を読んだ。 人類の高度文明による生態系や気候変動などさまざまな異変・破壊から、津波や海面上昇などの風水害や超火山の爆発まで、現在考えられ得るカタストロフ…

−四方のたより− 村上徹/木工作品展今春の「日本伝統工芸近畿展」で見事、近畿賞を獲た村上徹君が、地元の京都で作品展を開いている。 会期は11/14(火)から12/10(日)のほぼ1ヶ月、場所は三条木屋町近く、姉小路通り河原町東入ル、ギャラリーなかむら。(開…

見し秋をなにに残さむ草の原‥‥

−表象の森− 定家百首・雪月花(抄)塚本邦雄の「定家百首−良夜浪漫」が文庫になった。 それも「雪・月・花−絶唱交響」の雪の章・良経篇が添えられて。 どちらも私の許には、図書館で借りた邦雄全集からコピーした綴本があるが、これは購わずにはいられない。 …

桐の葉も踏み分けがたくなりにけり‥‥

−表象の森− 失敗者としてのバッハ5日ぶりのUPである。PCに不調があったわけでもなく、とくに何かに忙殺されていたわけではないが、ついついこんな仕儀になってしまった。毎日のようにUPするのがノルマ化してしまっていることに少なからぬ気鬱があるのかもし…

入相は檜原の奥に響きそめて‥

−表象の森− 音をはこぶ ――高橋悠治「音楽のおしえ」晶文社刊より――竹の管に息をふきつける。 内側の空気の柱がはげしくゆれる。 これが音だ。 ゆれが安定し、音は消える。 瞬間の音は偶然だ。 音が消えぬうちに、できかかるバランスを つきくずす。 それはな…

何となくものぞかなしき菅原や‥‥

−表象の森− フロイト=ラカン: 「ラメラ」⇔「リビード、「ファルス」⇔「ファルス」、「転移」⇔「転移」 ――Memo:新宮一成・立木康介編「フロイト=ラカン」講談社より「ラメラ」⇔「リビード」 ・「円なる一体」と「無機物」、生の欲動は前者を、死の欲動は後…

秋とだに吹きあへぬ風に色かはる‥‥

−世間虚仮− 月を道づれに昨晩は風も強く荒れ模様の空ながら、それでも中天から西に傾きかけた月−十六夜の月か−がくっきりとその姿を見せてくれていた。 秋分の日あたりから夜の明けるのはどんどん遅くなり、午前3時過ぎから6時近くのほぼ3時間の配達行はいま…

時しもあれ悲しかりける思ひかな‥‥

−世間虚仮− 子育ての母育て幼な児といえども満5歳ともなれば、すでに第一反抗期を通過して、もはやそれなりの人格を有した人そのものだとつくづく再認させられる。ごっこ遊びなどをとおして役割認識も育っているし、場面の使い分けもできるようになる。男の…

風にきき雲にながむる夕暮の‥‥

※ 写真は「若冲と江戸絵画」展−公式ブログフォトライフ−より転載。 −世間虚仮− 看板に偽りあり? 「若冲と江戸絵画展」祝日、おまけに3連休の初日とあって、昨日の京都は古都の秋を訪れる人びとで溢れかえっていた。 とりわけ岡崎公園界隈は、向かい合って建…

思ふことさしてそれとはなきものを‥‥

−表象の森− 白秋忌 金の入日に嬬子の黒―― 黒い喪服を身につけて、 いとつつましうひとはゆく。 −金の入日に嬬子の黒− 陰陽五行説によれば、五色に青・赤・黄・白・黒、五時に春・夏・土用・秋・冬あり、 是より、青春・朱夏・白秋・玄冬と、「色」と「時」の…

眺めやる心もたへぬわたのはら‥‥

−世間虚仮− 「一命を副えてお願い致します」 全国にひろがった一連の必修科目の履修漏れ騒ぎのなか、10月30日、自殺した茨城県立佐竹高校の校長が書き残した遺書の一部が公開された。 文中、「生徒に瑕疵はありません。生徒に不利益にならない御処置をお願い…