2005-10-01から1ヶ月間の記事一覧

秋萩の露のよすがの盛りはも‥‥

Information<四方館Dance Cafe>−今日の独言−四方館稽古条々−「ポテンシャルを強めるべし」 二週間前(10/16)の稽古で、ラカンを引いて「無意識とは、他者の欲望である」とするなら、即興において自分自身が繰り出してくる動きや所作自体が、すでに無意識裡…

道のべのこなたかなたに‥‥

Information<四方館Dance Cafe> −今日の独言−内閣府の学校教育に関するアンケート結果 内閣府による学校制度に関する調査アンケートの結果が公表されている。回収サンプルは1270人。 保護者の学校教育に対する満足度は、不満乃至非常に不満が43.2%、どちら…

誰が秋にあらぬものゆゑ‥‥

Information<四方館Dance Cafe> −今日の独言−まだまだコップのなかの嵐。 突然の関市長辞任劇から、大阪市長選挙は告示を前にいよいよ混迷の度を深めてきている。 自民市議4期目の元吉本タレントの船場太郎が出馬表明をしたが、どうやら自民党市議団も一枚…

萩が咲いてなるほどそこにかまきりがをる

<四方館ダンスカフェのお知らせ>ダンス・カフェ第三弾の日程が決まったので以下ご案内する。Dance-PerformanceとFree-Talkの一夜「Transegression−わたしのむこうへ」日時−11月29日(火) 午後7時open 場所−フェスティバルゲート4階COCOROOM 参加費−1000円(…

月草の心の花に寝る蝶の‥‥

Information<四方館 Dance Cafe> −今日の独言−紅葉だよりもあちこちと。 秋の日は釣瓶落とし、まことに暮れ方は駆けるごとく陽が沈む。 秋晴れもめっきりと涼しくなって、紅葉のたよりも本格化している。 眼に鮮やかな楓の紅葉はたしかに見事な自然の造型…

おぼつかなそれかあらぬか‥‥

−今日の独言−国際問題化するグーグル・アース 衛星画像で世界中のポイントが詳細に見られる話題の「グーグル・アース」が、安全保障上の懸念など世界各国からクレームが続出し国際問題化してきている。衛星画像の解像度は国や地域によって異なるらしいが、イ…

くりやまで月かげの一人で

<怨霊譚−維新でも怖れられた崇徳院> 小倉百人一首に「瀬をはやみ岩にせかるる瀧川のわれても末にあはむとぞ思ふ」の歌をのこす崇徳院が古来より怨霊神として怖れられてきたのはつとに知られている。「崇徳院御託宣」という書が今もなお宮内庁に残っている…

秋深み黄昏どきのふぢばかま‥‥

Shihohkan Improvisation>−今日の独言−波乱の幕あけ、濃霧でコールド 昨夜、日本シリーズの第一戦をTVで観ていたが、なんと濃霧でコールドとはとんでもない幕開けになったものだ。試合は中盤以降、ロッテが圧倒、終盤での阪神の明日につながる反撃が期待され…

晴れずのみものぞ悲しき‥‥

−今日の独言−ふりかえってみれば‥‥。 図書館で借りてきた今は亡き市川浩の「現代芸術の地平」をざっと読了。 彼特有の現象学的身体論でもって60年代、70年代に活躍した建築・美術・演劇・舞踊などの作家たちの仕事を読み解いた論集。演劇でいえば、夭逝した…

秋の田の穂の上に霧らふ‥‥

−今日の独言−米兵、タリバン兵士の遺体を焼く アフガニスタン南部で旧タリバン政権の兵士らと交戦した米兵駐留部隊が、死亡したタリバン兵士2名の遺体を焼却した上で、「仲間の遺体を取り返すこともできないのか」と挑発している映像がオーストラリアのTVで…

日が山に、山から月が、柿の実たわわ

−今日の独言−撤退つづく海外メディア 「報道写真家から」というブログがある。中司達也さんというフリーの報道カメラマンが、海外ルポから国際政治、旅行記など思うにまかせて書き継いでいる。時々読ませていただくのだがテーマ性も明確で問題への肉薄もしっ…

契りとて結ぶか露のたまゆらも‥‥

−今日の独言−異彩を放つ本歌取り「続 明暗」 漱石の「明暗」を読んでもいないくせに水村美苗の「続 明暗」を読んでみた。いわば本歌取りを鑑賞して未知の本歌を偲ぶという、本末転倒と謗りを受けても仕方のないような野暮なのだろうが、それなりにおもしろく…

葛の葉のうらみにかへる‥‥

−今日の独言−四面楚歌か? 市長辞任、出直し選挙。 関市長が辞任を表明した。 職員厚遇問題で昨年から叩かれつづけている大阪市は深刻な財政破綻を抱えてもはや重篤状態だが、旗を振る関市長の再建策は、足並み揃わぬ与党会派の理解を得ながらの調整作業や推…

人ぞ憂きかきなす琴の調べだに‥‥

−今日の独言−事件は、偶然のように‥‥ 身体表現における即興の場などというものは、その人自身の既存の呪縛から解き放たれるためには、いったいなにがヒントになったりキッカケを生みだすか、まったく予測のつけがたいものだ。 昨日は稽古場で、数日前に記事…

吹きしをる四方の草木の裏葉見えて‥‥

−今日の独言−塩野七生の「ローマ人の物語」 一昨日、昨日と、気分転換に塩野七生の「ローマ人の物語」シリーズを久し振りに読んでいた。文庫版では現在すでに23巻まで刊行されているというのに、私が手にしたのは6巻と7巻。まだカエサルの登場以前である。ま…

こほろぎに鳴かれてばかり

−今日の独言−ブロンボス洞窟の巻貝 南アフリカのブロンボス洞窟で発見された巻貝の貝殻は、7万5000年前近く前に人類がビーズ飾りを作るために孔をあけられ、最古の装身具だったと推測されている。孔のあいた貝殻ビーズのほかに、骨器で文様を掘られたオーカ…

ありし夜の袖の移り香消え果てて‥‥

−今日の独言−進まぬパキスタン被災者救出。 パキスタン地震の被災者救出が遅々として困難を極めている。地震発生が8日午前8時50分、学校では授業がすでに始まっていた時間帯。さらには断食月に入った直後だけに家屋内に居た人々が多かった。丸4日経っても被…

影うつりあふ夜の星の‥‥

−今日の独言− 高村薫の「レディ・ジョーカー」を読む。 二段組で上下巻850頁余の長篇はさすがに一気呵成という訳にはいかない。 前半は輻輳した運びに些か冗漫さがついてまわりなかなか読み進まなかったが、上巻の終盤あたり「事件」以後は太い縒糸のごとく…

狩りくらし七夕つ女に宿借らむ‥‥

−今日の独言−「キューポラのある街」の早船ちよさんの訃報。 映画「キューポラのある街」の原作者で知られた児童文学者、早船ちよさんの訃報が9日報じられた。享年91歳、老衰によるとあるから、天寿をまっとうした静かな往生であったろう。 原作の小説は1959…

契らねど一夜は過ぎぬ‥‥

−今日の独言−紀宮の皇族退職金? 1億5250万円。 皇室経済法という法律があるそうだ。紀宮が結婚によって近く皇族から離れることになるが、その折に一時金として支払われる金額が1億5250万円と決まったことが報道されている。いわば皇族退職金のようなものだ…

秋といへど木の葉も知らぬ‥‥

<身体・表象> −14 <右−左と超越> 子どもが右と左を区別するようになるのは、上−下や、前−後に比べてはるかに遅く、ほぼ6歳前後といわれる。これは右利き、左利きの利き手が安定する時期ともほぼ重なっている。利き手は文化による強制力もあるが、一般に…

暮れゆかば空のけしきもいかならむ‥‥

−今日の独言− ひらかたパークの菊人形 −参照− 明治43(1910)年、京阪電車の開通記念として始まり、96年もの歴史をもつという、ひらかたパークの菊人形が12月4日の最終日をもって幕が閉じられる。 敗戦時の昭和19(‘44)、20(’45)年の二回のみ欠かしただけで、毎…

またあふまじき弟にわかれ泥濘ありく

−今日の独言− 有終の美、岡田阪神のリーグ最終戦。 今夜の試合が阪神の今季最終戦だったが、またも見事な試合で観客を魅了してくれた。 横浜を相手に、最多勝のかかった下柳が延長10回を投げ切って、鳥谷のサヨナラホームランで勝負を決めた。 すでにリーグ…

吹く風は涼しくもあるか‥‥

<歌詠みの世界−「清唱千首」塚本邦雄選より>−今日の独言− アタリ、ハズレ、どっち? 昨日(10/3)、プロ野球の高校生を対象としたドラフト会議で、籤引きの勘違いから二件ものドンデン返しとなる騒動が起こったという。ハズレ籤をアタリと勘違いして発表さ…

秋来ぬと目にはさやかに‥‥

<歌詠みの世界−「清唱千首」塚本邦雄選より>−今日の独言− 10月1日、インドネシアのバリ島テロで、死者22名、負傷者107名にのぼると報道されている。 不幸にも犠牲となった死者のうち日本人1名(青森県)が含まれていた。新婚の旅先での不慮の災厄。誠にお気…

落ちかかる月を観てゐるに一人

<身体・表象> −13 <方向性と超越 −1> 上−下、右−左、前−後という空間的・方向的な対概念から成る超越の座標について。 この座標系は、デカルト−ニュートン的な均質空間のそれではなく、 あるパースペクティヴに基づいて、方向性をもった非均質的な空間を…