2009-02-01から1ヶ月間の記事一覧

酒ではげたるあたま成覧

Information−四方館 DANCE CAFE –「Reding –赤する-」―世間虚仮― Soulful Days-19- 在日の影その疑いは不意にやってきた。 52人の在日第一世代が、日本の支配下で貧困ゆえにやむを得ずあるいは強制されて故国を出奔、この列島に渡り来て幾星霜、晩年を迎え異…

手束弓紀の関守が頑なに

Information−四方館 DANCE CAFE –「Reding –赤する-」―表象の森― 赤い唄たち「赤」を題に含んで唄われ親しまれてきた曲は、おそらく青や黄など他の色名に比べても、白と双璧をなしてよほど多いにちがいない。なにしろこの国の旗とされる「日の丸」が「白地に…

熊野見たきと泣給ひけり

Information−四方館 DANCE CAFE –「Reding –赤する-」―表象の森― どちらが先か?−F.ヴァレラ「身体化された心」より「世界とイメージと、どちらが先か」という問いに対するほとんどの視覚研究の答えは、認知主義者であれ、Connectionistであれ、それぞれ研究…

羅に日をいとはるゝ御かたち

在日一世の記憶 (集英社新書)作者: 小熊英二,姜尚中出版社/メーカー: 集英社発売日: 2008/10/17メディア: 新書購入: 6人 クリック: 57回この商品を含むブログ (27件) を見る Information−四方館 DANCE CAFE –「Reding –赤する-」―表象の森― 在日、語りの群れ…

文書くほどの力さへなき

Information−四方館 DANCE CAFE –「Reding –赤する-」―表象の森― F.ヴァレラ「身体化された心」より・色視覚の次元性われわれ人間の視覚は「三色性」である。その視覚システムは三つの色チャンネルへ交差結合される三種の光受容体から成っている。もちろん三…

何よりも蝶の現ぞあはれなる

Information−四方館 DANCE CAFE –「Reding –赤する-」―四方のたより― びわの会桃の節句が近いこの頃、例によって奥村旭翠一門総出による筑前琵琶の演奏会が、明後日の22日-日-、午前11時から夕刻近くまで、国立文楽劇場3階の小ホールで催される。 もちろん邦…

巡礼死ぬる道のかげろふ

Information−四方館 DANCE CAFE –「Reding –赤する-」―表象の森― Seeing Red/感覚論 Memo:N.Humphrey「赤を見る」から・自分自身において、局所的になにが起きているか、を問うときに求められる答えは 定性的で、現在時制で、一過性で、主観的なもの −<a…

千部読花の盛の一身田

Information−四方館 DANCE CAFE –「Reding –赤する-」―表象の森― 色はどこにあるか図書館からの借本だが、オートポイエーシス-Autopoiesis-理論の提唱者F.ヴァレラの「身体化された心」-01年工作舎刊-を何日かかったか、やっと読了。 副題に、仏教思想からの…

雁ゆくかたや白子若松

Information−四方館 DANCE CAFE –「Reding –赤する-」―表象の森― あかあかや「あかあかや あかあかあかや あかあかや あかあかあかや あかあかや月」 いわずもがな、月の光の明るさ、冴えわたるさまを詠んだ鎌倉期の僧明恵の作で、対象-月-に向かいおのれを…

秋風の船をこはがる波の音

Information−四方館 DANCE CAFE –「Reding –赤する-」―表象の森― 視覚、身体としての 「余白の芸術」-李禹煥-より近代主義の視覚とは、同一性の確認のための眼差しである。言い換えれば、自己の意志で対象物を措定しておき、それを見るという意味だ。 ルネサ…

月見る顔の袖おもき露

―四方のたより― Reding –赤する-次回のDance café、お題は「Reding –赤する-」とした。 哲学者であり心理学者でもあるNicholas Humphreyの著作「赤を見る」から拝借。 いつもなら「なにもない空間」を常とするわれわれの即興世界だが このたびは「Reding –赤…

物おもふ身にもの喰へとせつかれて

―世間虚仮― Bush fireオーストラリア南東部を襲った記録的猛暑から自然発火したという山火事が、なお燃え続けて鎮火する気配がない。州都メルボルンのあるビクトリア州に集中しているようで、この州だけでもなんと400ヶ所で発生したという。Netで「Victoria …

ほそき筋より恋つのりつゝ

―表象の森― Mondrian 「余白の芸術」-李禹煥-よりモンドリアンの絵画の軌跡は、まさに近代のDestiny Story-運命の物語-のようだ。初期の絵画は、外界への素朴な関心の表明と言っていい。 風景や人物を愛情に充ちた眼差で眺め、あまりデフォルメせず朴訥に描…

いふ事を唯一方へ落しけり

―世間虚仮― Soulful Days-18- 告訴すれど‥本日午後3時、大阪地方検察庁へと出向き、担当検察官に直々告訴状を手渡した。 本文5頁からなる長文の告訴状は、K弁護士の手になるもの。以前から知るKは闘志の人というに相応しい熱き女性弁護士である。嘗て30名余…

中にもせいの高き山伏

―表象の森― 余白の芸術李禹煥−1970年代、有機的な組替えやズラしによって、外の空気を浸透させ他を受け入れる作品を精力的につくり、あるがままをアルガママにする仕事をした「モノ派」、その運動の柱として活躍した李禹煥。 その著「余白の芸術」を読む。「…

入込に諏訪の湧湯の夕ま暮

―世間虚仮― Soulful Days-16- 脇見と無灯火?いまどきのタクシーにはカメラ付のドライブレコーダーを搭載している車が多いと聞く。RYOUKOが搭乗して事故に遭ったMKタクシーの車にもこのドライブレコーダーが搭載されていた。事故当時の映像記録によれば、甲-…

名はさまざまに降替る雨

―表象の森― 書物の森小誌「月刊みすず」1/2月号の読書アンケート特集を走り読む。 各界諸家151名が2008年に読んだものから印象にのこる5点ほどを選んでコメントを寄せたものだから、まるで茫々たる書物の樹海をあてどなく徘徊しているかの感。昨年の暮に逝…

鞍置る三歳駒に秋の来て

―世間虚仮― スズメが1/10になった!昨日の朝刊で見たのだが、我々が住む大都会のコンクリートジャングルばかりでなく、野や里においても、スズメはめっきり少なくなったそうだ。記事は立教大理学部特別研究員三上氏の調査報告に拠っている。 調査は昨年の5…

籾臼つくる杣がはやわざ

―世間虚仮― Soulful Days-16-「もらい事故」だと!?RYOUKOを死へと追いやった昨年9月9日の交通事故。 かいつまんで事故状況を記せば、此方はタクシーの搭乗客、M運転手は信号のある広い交差点で右折しようとしていた。青信号で対向車線を直進してきた相手のワ…