2011-07-01から1ヶ月間の記事一覧

何と涼しい南無大師遍照金剛

―四方のたより― 亀岡、楽々荘にて7日間の北の旅からやっと帰宅し、ほっと息つくまもなく出かけたのは5時過ぎ。車で向かったのは亀岡の楽々荘。 阪神高速池田線から都市高池田木部線を走って木部第一INを下りると国道423号線に出る。箕面の西部を通り豊能町を…

日ざかり、われとわがあたまを剃り

―四方のたより― 北の大地へ―第7日小樽市内から札幌市内、新千歳空港へ 新千歳発12:15―関空着14:25 より大きな地図で 新千歳 を表示帰宅16時頃予定 ―山頭火の一句― 行乞記再び-昭和7年-2027月30日、晴、晴、晴、一雨ほしいなあ! 緑平老から来信、それは老の…

あおむけば蜘蛛のいとなみ

―四方のたより― 北の大地へ―第6日層雲峡から旭川へ、そして小樽へより大きな地図で 小樽―グランドパーク小樽 を表示宿泊地―小樽市築港、グランドパーク小樽 ―山頭火の一句― 行乞記再び-昭和7年-2017月29日、朝曇、日中は照りつけるだらう。 修証義読誦、芭蕉…

炎天のポストへ無心状である

―四方のたより― 北の大地へ―第5日知床から網走、サロマ湖へを経て、層雲峡へより大きな地図で 層雲峡―朝暘亭 を表示宿泊地―層雲峡、朝暘亭 ―山頭火の一句― 行乞記再び-昭和7年-2007月28日、晴、風がすがすがしい、そして何となく雨の近い感じがする、今日は…

暑さ、泣く子供泣くだけ泣かせて

―四方のたより― 北の大地へ―第4日摩周湖から野付半島へ、羅臼を経て知床五湖へより大きな地図で 知床 を表示宿泊地―知床半島岩尾別温泉、ホテル地の涯 ―山頭火の一句― 行乞記再び-昭和7年-1997月27日、今日は土用の丑の日。 鰻どころか一句もない一日だつた…

水底の雲から釣りあげた

―四方のたより― 北の大地へ―第3日ガーデン街道から十勝、帯広を経て、釧路湿原、そして阿寒湖へより大きな地図で ランプの宿 を表示宿泊地―津別町奥屈斜路温泉、ランプの宿森つべつ ―山頭火の一句― 行乞記再び-昭和7年-1987月26日、相かはらず暑い、夕立がや…

押売が村から村へ雲の峰

―四方のたより― 北の大地へ―第2日洞爺湖から支笏湖を経て、美瑛、富良野へより大きな地図で 富良野ノースカントリー を表示宿泊地―富良野市下御料、ノースカントリー ―山頭火の一句― 行乞記再び-昭和7年-1977月25日、何と朝飯のうまいこと! -現在の私には、…

夾竹桃、そのおもひでの花びら燃えて

―四方のたより― 北の大地へ―第1日空路、北海道へ。関空発9:05―函館着10:45 函館市内めぐりの後、大沼を経て内浦湾を北上、洞爺湖へより大きな地図で 洞爺湖 を表示宿泊地―洞爺湖温泉湖畔の壮瞥温泉ペンシヨンおおの ―山頭火の一句― 行乞記再び-昭和7年-1967…

事がまとまらない夕蝉になかれ

―四方のたより― 琵琶五人の会今日もまた催しのご案内、毎年この時期、恒例の「琵琶五人の会」公演。 題して「百花繚乱、戦国武将」の絵巻とや。 関西で活躍する師範衆五人組なれば堪能できること請合いなれど、 これまた小生は参上叶いません、悪しからず、…

虫のゆききのしみじみ生きてゐる

―四方のたより― イベント二題縁の深い昔の仲間から、明後日に催しがあると誘いがあつた、それもふたつ。 ひとつは蕎麦屋「凡愚」の真野夫妻からの案内で、蕎麦切り職人衆8人が集結した以下の如き催し。昔はこの夫婦、夫は写真で、妻は衣装デザイン、初期の頃…

伸ばしきつた手で足で朝風

―表象の森― キリスト教と無神論無神論>の問題は、キリスト教的自由意志の問題とセットになっているのだ。 どの文化のの周りにも不信心の輩は生まれたが、キリスト教の神だけが、無神論者を育み、無神論の枠組に守られて自らを存在させ続けたのだ。逆にいえば…

紫陽花もをはりの色の曇つてゐる

―表象の森― 負の遺産//原発◇放射能とはどういうものか ・放射能の怖さは、DNAを破壊し遺伝子異常を引き起こすこと。JCO臨界事故では、被曝者の細胞が再生されず、全身が焼けただれるようにして亡くなった。 ・今回の事故で、すでに原爆80発分の放射性物質が…

はだかではだかの子をだいてゆふべ

―四方のたより― 台風6号接近大型の台風6号が、午後3時現在、高知県足摺岬の東南東約30?にあり、進路は北北東、15?/hとか。 四国上陸は時間の問題だが、今夜半から明日にかけ、気圧配置ゆえだろうが大きく東へ向きを変えて、近畿・中部一円を襲う模様だ。 どう…

朝からぴよんぴよん蛙

―表象の森―原発終末論・小出裕章「原発のウソ」扶桑社新書 3.11震災による福島原発の破局的状況を抱える現在において、本書がベストセラーとなるのは当然すぎることだろう。とにかく解りやすい、一気呵成に読める。原発破局の実態が、客観的事実に裏づけられ…

雲がいそいでよい月にする

―四方のたより― D.マリィの「成田屋/暑中Me舞」デカルコ・マリィたちの成田屋シリーズも近頃は2ケ月毎ペースになっている。 5月の折は日程が合わず見逃していたので、昨夜はなにはともあれ山王町交差点の成田屋へと家族でお出ましと相成った。とにかく暑い、…

朝の土から拾ふ

―四方のたより― ウナギの回遊生態土用の丑も近い。 子どもの頃、親父と一緒に田舎-徳島南部-へ帰ると、必ずといっていいほど、水田近くの小川やあるいは海沿いの川渕へとウナギ取りに行ったものだった。そんなわけで、ウナギは我が家の食習慣にはずいぶんと…

あすはよいたよりがあらう夕焼ける

―表象の森― 七つの社会的罪-Seven Social Sins-マハトマ・ガンジーが1919年から32年にかけて英語で毎週刊行していた「Young India」という小誌−「七つの社会的罪 -Seven Social Sins-」は、1925年10月22日付に掲載された。最近、この中の「道徳なき商業」を引…

水をたゞようて桐一葉

―四方のたより― 神田代舞に疑問?-住吉の御田植祭-先月の今日すなわち6月14日は住吉大社の御田植祭だった。 この日、私は物見遊山よろしくこれを見学に行ったのだけれど、此処に書く機会を失したままとうとう1ケ月が経ってしまったわけだが、この機に触れて…

ひとりなれば山の水のみにきた

―表象の森― 浮遊する世界・B.カスティリオーネの「廷臣論」1528 Dicendo ogni cosa al contrario – すべてのことを「裏返しに」いえば、万事がずっと美しくなる− この書は、マキァヴェルリの「君主論」の現実主義に対する「理想主義的」反論であり、ヨーロツ…

なく蠅なかない蠅で死んでゆく

―四方のたより― エッ!? 三枝が文枝襲名上方落語の定席小屋として天満の繁昌亭を成功させ、現在も上方落語協会の会長を務める桂三枝が、文枝襲名をするという報道に、我が耳を疑う思いがよぎった。 上方落語の大名跡を襲名といった形容が躍るが、60年代末から…

ふたゝびこゝに花いばら散つてゐる

―表象の森―「一致する不一致」D.E.テサウロの長い題名をもった著書「神聖なるアリストテレスの原則によって解説せられたる‥アリストテレスの望遠鏡、あるいは機智鋭い文章作法の理念」-1645- 一致する不一致 「鋭い明察にめぐまれた者は、おのずと凡人とは区…

ゆふべのラヂオの泣きたうなつた

―四方のたより―同行二人?お気づきだろうか、7月に入ってから「山頭火の一句」の行乞記日付と、ブログ投稿の日付が一致しているのを。 偶々6月30日時点でちょうどピタリと重なったのだが、その折り、このところ何日も空けたり滞りがちだった投稿を以前のよう…

おちつかない朝の時計のとまつてる

―表象の森― 鏡の魔術「壁の間に影は重く沈む/そしてわたしはわたしの鏡のうちへと降りる/死者がその開かれた墓へと降り行くように」ポール・エリュアール「鏡の中に/わたしは見る/夢を 鏡の中の夢を 夢見る/やさしい男を」E.E.カミングズ表現主義・超現実…

墓に紫陽花咲きかけてゐる

―表象の森―<日暦詩句>-34 「繭」 那珂太郎 むらさきの脳髄の 瑪瑙のうつくしい断面はなく ゆらゆらゆれる ゆめの繭 憂愁の繭 けむりの糸のゆらめくもつれの もももももももももも 裳も藻も腿も桃も もがきからみもぎれよぢれ とけゆく透明の 鴇いろのとき …

畦豆も伸びあがる青田風

―表象の森― 古典様式とマニエリスム古典様式は神秘という「秘匿されたもの」を、「悟性的な」単に「昇華された」自然において描き出そうとし、 マニエリスムは「秘匿されたもの」を、「寓意的な」「イデア」のうちに往々にして「デフォルメされた」自然にお…

ほつくりぬけた歯を投げる夕闇

―表象の森― G.ベイトソン「天使のおそれ」「天使おそれて立ち入らざるところ」とはいかなる場所か‥図書館で借りたG.ベイトソンの遺著というべきか、「天使のおそれ」を一応読了。 読むには読んだが、茫としてまとまった評の紡ぎようもない、というのが正直な…

明日は出かける天の川まうへ

―四方のたより―「市岡OB美術展」開催中3日の日曜日から9日の土曜日まで、もう何回目かな、11イヤ12回か―。 市岡高校OB美術展が、 例によって、西天満の大阪現代画廊・現代クラフトギャラリーにて開催している。 昨夕、行ってきた。 お馴染みのメンバーの、絵…

―四方のたより― 再び、Kへ今朝は4時に眼が覚めた。 久しぶりに4時半頃から散歩に出た。住吉公園を周回し大社の方へとお定まりのコース。 住吉大社の御田では、先月の御田植祭の折り設えられていた神楽舞台も橋懸りの渡り廊下も姿を消して、稲は水面から一尺…

みんな売れた野菜籠ぶらぶら戻る

―四方のたより― Kからの返信 一昨日の便りで「人間の歴史は有史以来どの時点でも末法だった」と言われましたが、正にその通りで、ぼくは以前から痛感していました。 7歳の時の神戸大空襲の体験が地獄そのものでした。逃げまどうぼくらの前に爆弾が落ち、地中…

ほつくりぬけた歯で年とつた

―表象の森― cargo cult「本当のカーゴ・カルト-cargo cult 積荷信仰-の特徴は、結果の生産そのものよりも結果の期待を優位におく点にある。 これまで期待通りには決して起こらなかった、ありえないような成功を予告するという点で、開発政治―発展主義のイデオ…