2011-05-01から1ヶ月間の記事一覧

炎天の影ひいてさすらふ

―四方のたより― 炭鉱の記録画「世界の記憶」へ「世界記憶遺産」というのもあったんだ。不明にして知りませんでした。 昨日の新聞紙面に載った、狭い坑道で働く半裸姿の男女を描いた絵。 半世紀を炭鉱で働いたという山本作兵衛-1892〜1984-氏が、その記憶をた…

ひとりをれば蝿取紙の蝿がなく

―四方のたより― と「経済成長なき社会発展は可能か?」セルジュ・ラトゥーシュ著、中野佳裕訳 3.11の大震災以後、日本中が福島原発事故のもたらす深刻な恐怖下にある事態のなか、折しも本書を繙くのは時宜に適ったものとは思われつつも、じっくりと読み進める…

いたゞきは立ち枯れの一樹

―四方のたより― J.P.デュピュイの「プロジェクトの時間」過去と未来の閉じた回路である時間―未来はわれわれの過去の行為から偶然に生み出されるが、その一方で、われわれの行為のありかたは、未来への期待とその期待への反応によって決まるのである。「大惨…

笠ぬげば松のしづくして

―四方のたより― ふたり旅Repo-14月29日、天気晴朗、午前9時過ぎ出発。 玉出〜池田間の阪神高速はスムーズに流れたが、中国道は池田入口から渋滞、宝塚のトンネルを抜けるまで1時間余りを要し、社PAでトイレ休憩。 中国道は、山陽道に比べ、道路面が荒れ傷み…

梅雨の満月が本堂のうしろから

―四方のたより― スローな一日「新しきものの真の新しさを捉える唯一の方法とは、古きものの「永遠」のレンズを通して世界を見ることだ。実際コミュニズムが「永遠の」思想であるのならば、それはヘーゲル哲学におけるとして機能する。どこにでもあてはまる抽象的…

霽れて暑い石仏ならんでおはす

―四方のたより― 箕面の滝道で選挙が絡んだ所為で、彼岸のときに墓参に行きそびれたままだったのを、やっと昨日の午後に。 その足で、昨年から、この時期、川床を始めたという箕面へと足を伸ばし、滝道を歩く。 新緑の楓群は陽射しに照り映え色鮮やか、その中…

さみしいからだをずんぶり浸けた

―四方のたより― 国芳展を観る昨日、連休の谷間の2日、旅から帰ったKAORUKOにとっては4日ぶりの登校日、此方は昼前から出かけ、大阪市立美術館で開催中の国芳展へ。 ごった返すほどというほどの人出ではないがかなりの盛況、ものが版画という小さな平面だけに…