2007-07-01から1ヶ月間の記事一覧

風になびく富士の煙の空に消えて‥‥

−世間虚仮− 自民歴史的敗北と安倍続投自民の歴史的敗北を伝える参議院選挙の速報が各局で伝えられていたその深夜、正確には30日の午前2時05分、嘗てベ平連を率いた闘士、小田実が逝った。享年75歳、胃ガンで療養中であったことはどこかで耳にしていたが、自…

一昨年も去年も今年も一昨日も‥‥

写真は、棟方志功「釈迦十大弟子」より「迦旃延の柵」−表象の森− 釈迦十大弟子の七、迦旃延迦旃延(カセンネン)は、論議第一なり。 論議第一とは、釈尊の説いた法を、詳細に解説するにとくに優れていること。 釈尊教外の地、アヴァンティ国の首都ウッジャイニ…

夢にだに見で明かしつる暁の‥‥

−世間虚仮− 中国へコシヒカリ・ひとめぼれ中国へ日本産の米輸出がはじまったという報道があった。 新潟のコシヒカリや秋田のひとめぼれという日本の代表的銘柄で、第一弾は計24屯だったそうだ。 北京や上海で販売されているというが、この価格が凄い。 コシ…

われはもや安見児得たり‥‥

−世間虚仮− あれやこれや一昨日(24日)は文楽の7月公演へ。第2部は午後2時開演の昼の部、演目は「鎌倉三代記」の入墨の段と絹川村の段、それに狂言から採られた「釣女」。春の公演同様、今回もまた戴きもののチケット。 「鎌倉三代記」の原作は近松半二。一見…

思ひきや夢をこ世の契りにて‥‥

−表象の森− 学校にメタファーとして沼を置く「学校にメタファーとして沼を置く、深泥に伸ばす足の感触」滋賀県の高校で数学を教える33歳の棚木恒寿という歌人の作。 教育現場に日々身を置く作者の、生徒達への関わりようが想われて清々しいものがあるが、失…

家にありし櫃に鍵刺しおさめてし‥‥

−四方のたより− 異邦人の長い一日昨日(22日)は例によって稽古で、帰宅後に図書館に予約本を引き取りに出向いた以外は定番コース。 一昨日の土曜はあるコンサートに「きしもと学舎の会」のブース出店のため、いまにも降り出しそうな空模様のなか、朝早くから…

人知れず逢ふを待つ間に恋ひ死なば‥‥

−世間虚仮− 進学校と優秀生徒の「名義貸し」予備校にしろ私立の進学校にしろ、少子化の進行で生徒確保のしのぎを削る競争はよほど深刻化しつつあるのだろうが、「関関同立73人合格、実は1人」と、有名大学への合格実績がこんな形で大量に水増しされていたと…

はかなくて見えつる夢の面影を‥‥

写真は、棟方志功「釈迦十大弟子」より「富楼那の柵」−表象の森− 釈迦十大弟子の六、富楼那富楼那は説法第一となり。また、満願子とも異称されるなり。 カビラ城の近くドーナヴァトゥという婆羅門村に生まれた。彼は若くして家を出、海上の交易商人となって…

はかなくて見えつる夢の面影を‥‥

写真は、棟方志功「釈迦十大弟子」より「須菩提の柵」−表象の森− 釈迦十大弟子の五、須菩提須菩提は、解空第一となり。また、無諍第一、被供養第一とも。 解空とは、文字通り、空を解すること、空なるものへの理解が抜きんでていたということ。 無諍とは、決…

送りては帰れと思ひし魂の‥‥

−世間虚仮− 誕生日とお泊まり保育昨夜は夕食の後の食卓にめずらしくショートケーキが出てきた。眼前に置かれた私のには細いローソクが3本、小さな炎が灯されていた。自分の誕生日だということを忘れていたわけではないが、いまさらさしたる感慨もなく打ち過…

宵々の夢のたましひ足高く‥‥

−世間虚仮− 災害列島連休を直撃した台風4号は昨日のうちに列島を去ったのに、今夕から断続的に激しい雨が降り続いている。 午前10時過ぎ発生した新潟の中越沖を震源とした地震は、柏崎市を中心に震度6強を記録、各地の被害報道が終日続く。 3年前に震度7を記…

かはれただ別るる道の野辺の露‥‥

−表象の森− 太田省吾の死「小町風伝」や「水の駅」など、非常に緩いテンポで、あるいは沈黙の舞台で、演劇の常識を転倒させ、ならばこそ比類のない劇的空間を現出せしめた演出家・太田省吾の訃報が14日の朝刊で報じられていた。 肺ガンで入院中、肺炎を併発…

柞原かつ散りそめし言の葉に‥‥

本格小説(上) (新潮文庫)作者: 水村美苗出版社/メーカー: 新潮社発売日: 2005/11/27メディア: 文庫購入: 22人 クリック: 201回この商品を含むブログ (102件) を見る−四方のたより− 劇と小説と琵琶と一昨日(12日の午後は関西を代表するヴェテラン女優河東け…

思ひ出でよ野中の水の草隠れ‥‥

写真は、棟方志功「釈迦十大弟子」より「阿那律の柵」−表象の森− 釈迦十大弟子の四、阿那律仏教では諸々の超能力のなかでとくに6つの神通力−六神通−を挙げる。 一に、神足通−空間を自由自在に移動する能力、いわゆる神出鬼没という類 二に、天眼通−未来や運…

ながらへてなほ祈りみむ恋ひ死なば‥‥

写真は、棟方志功「釈迦十大弟子」より「摩訶迦葉の柵」−表象の森− 釈迦十大弟子の三、迦葉頭陀第一といわれた迦葉(かしょう)は、摩訶迦葉とも呼ばれるが、摩訶とは、大いなる、勝れた、の意だから、尊称として付加されたのだろう。 頭陀はもちろん首から提…

曇り日の影としなれるわれなれば‥‥

「林住期」を生きる―仕事や家を離れて第三のライフステージへ作者: 山折哲雄出版社/メーカー: 太郎次郎社発売日: 2000/11/01メディア: 単行本この商品を含むブログ (2件) を見る−表象の森− 「林住期」を生きる「林住期」という語も、最近は五木寛之の「林住…

思ひ出でよ誰がかね言の末ならむ‥‥

図説 アラビアンナイト (ふくろうの本/世界の文化)作者: 西尾哲夫出版社/メーカー: 河出書房新社発売日: 2004/05/07メディア: 単行本購入: 4人 クリック: 55回この商品を含むブログ (8件) を見る−表象の森− 「アラビアンナイト」の日本的受容以下は、先に紹…

夕暮れは雲のはたてにものぞ思ふ‥‥

−世間虚仮− 地方議員164名の駆け込み辞職今年の4月1日には「改正地方公務員等共済組合法」が施行されているが、これに伴い全国の都道府県議・市議・区議等の議員年金も給付水準が12.5%引き下げられることになったわけだが、こりゃかなわんとばかり臆面もな…

風吹けば嶺に別かるる白雲の‥

アラビアンナイト―文明のはざまに生まれた物語 (岩波新書)作者: 西尾哲夫出版社/メーカー: 岩波書店発売日: 2007/04/20メディア: 新書購入: 4人 クリック: 355回この商品を含むブログ (21件) を見る−表象の森− オリエンタリズムとしての「アラビアンナイト」…

聞かじただそのかねごとは昔にて‥‥

写真は、棟方志功「釈迦十大弟子」より「目犍連の柵」−表象の森− 釈迦十大弟子の二、目連目連は、目犍連また大目犍連とも称され、神通第一なり。 生まれはマガダ国王舎城の北、コーリカ村のバラモン出身にて、舎利弗とは隣村同士。 彼はその神通力を駆使し、…

忘れてはうち歎かるる夕べかな‥‥

写真は、棟方志功「釈迦十大弟子」より「舎利弗の柵」−表象の森− 釈迦十大弟子の一、舎利弗舎利弗は、智恵第一なり。般若心経の舎利子は之のことなり。 マガダ国王舎城の北、ウパティッサ村、バラモンの裕福な家に生まれた。 親友目連とともに懐疑論者サンジ…

涙さへたぎりて落つる夏の夜の‥‥

−世間虚仮− 失言居士の生かじり知識失言居士・久間章生防衛大臣の、米国による原爆投下は「しようがない」発言があったのは6月30日だったが、ヒロシマ、ナガサキの原爆の日も近いこの時期、しかも安倍政権の命運がかかった参院選挙を控えていることも重なっ…

雲となり雨となりても身に添はば‥‥

−世間虚仮− 釜蓋朔日7月1日、「釜蓋朔日−かまぶたついたち」とは耳慣れぬ言葉だが、 関東ならば7月は盆の月、今日は盆入りとて、いよいよお盆の準備が始まるが、この日、死者の霊魂が地獄の石戸を突き破って出てくるとされ、このように言い慣わされるように…