2011-06-01から1ヶ月間の記事一覧

かつと日が照り逢ひたうなつた

―四方のたより― Kへの通信昨日は、お疲れさま、でした。 君にとっては、不本意なことも、いろいろとあったでしょうが、 兄と妹と弟、三人が揃った場に2時間余り立ち会って、家族としての、兄弟としてのさまざま来し方が、よくわかったような気がしました。 …

のぼりつくして石ほとけ

−表象の森− 東寺見物と青木繁展やっと青木繁展を見てきた。 7月10日の最終日も近づいているし、休日などに行こうものならとんでもない混雑のなかの苦行となろうから、絶対平日に行くべしと思っていた。京都南のインターから国道1号線を北へ走ると東寺にぶつ…

大きな声で死ぬるほかない

―表象の森― 懐かしの阪妻映画今週月〜金の5日間、毎朝10時前から昼頃までのひととき、WowWowの特番で、60年近くもタイムスリップ、阪妻主演の映画を堪能させてもらった。 ‘52年封切の「丹下左膳」を皮切りに、「大江戸五人男」-‘51-、「あばれ獅子」-‘53-、…

拾ふことの、生きることの、袋ふくれる

―四方のたより― お出かけ二題朝から岸里の関西芸術座スタジオへと出かけ、 東日本大震災被災地支援チャリティ公演と副題した、河東けい構成の「宮沢賢治を誦む」の午前の部を観る。 関芸の老優たち-失礼!-、おけいさんをはじめ、藤山喜子、小笠原町子、寺下…

ひさしぶり逢へたあんたのにほひで

―四方のたより― しっかり-6159歩久しぶりに早朝の散歩。 二日つづきの大雨がやっと霽れて、夏至も近い頃合の午前5時はすでに薄明りで、歩くにつれどんどん明るくなっていく。 住吉公園をぐるりと周回してから大社の方へと足を運んだが、どっこいいずれの門扉…

待つてゐるさくらんぼ熟れてゐる

―表象の森― 「江戸の紀行文」を読む著者板坂耀子は’46年生れ、昨年3月、福岡教育大教授を定年退官した、と。 曰く、芭蕉の「おくのほそ道」は名作だが、江戸時代の紀行としては異色の作であり、作為に満ちて無理をしている不自然な作である。この異色の名作…

蝿がうるさい独を守る

―四方のたより― 承前、ふたり旅Repo-2 4月30日、曇、宿で朝食を摂って津和野を発ったのは午前9時頃、またも国道9号線へ出て一路山口市へと向う。街の中心部を通り過ぎるとやがて小郡。その小高いあたりに山頭火の其中庵がある。以前に訪れたのはかれこれ15.…