2005-01-01から1年間の記事一覧

面影の花をや誘ふ雲の色は‥‥

Information−Aliti Buyoh Festival 2006− −今日の独言− 晦日の餅つき 2005年もとうとう年の夜、大晦日である。昨夜はふと子どもの頃からの餅つきの光景を思い出していた。私が育った家では、まだ明けやらぬ暗がりのなかで、威勢のいいかけ声とともに杵を打つ…

わたつみとあれにし牀を‥‥

Information−Aliti Buyoh Festival 2006− −今日の独言− 2005年、不帰となった人々 今年、不帰の人となった著名人一覧を見る。記憶に新しいところでは、11月6日、歌手の本田美奈子38歳の骨髄性白血病によるその若すぎる悲運の死は多くの人に惜しまれた。また1…

雪へ雪ふるしづけさにをる

<四方の風だより><Alti Buyoh Festival 2006> 近年はビエンナーレ方式(=隔年開催)で行なわれているAlti Buyoh Festival−アルティ・ブヨウ・フェスティバル’06のプログラム全容が決まり、チラシが送られてきた。 2月10日(金)、11日(祝)、12日(日)の三日…

かきやりしその黒髪の筋ごとに‥‥

−今日の独言− そごう劇場 今月初めからか心斎橋そごうが新装なってオープンているが、14階の最上階には小さなホールとギャラリーを併設している。ホールのほうはその名もそごう劇場。昨夜は奥村旭翠とびわの会による「琵琶で語る幽玄の世界」が催されていた…

春の花秋の月にも残りける‥‥

−今日の独言− 今年の三冊、私の場合−3 三冊目は心理・精神分析関係から新宮一成・立川康介編の「フロイト=ラカン」を挙げよう。講談社選書メチエの知の教科書シリーズだから、19世紀人フロイトの独創をことごとく徹底して読み替えていったラカン、いわばフロ…

身に積る罪やいかなる罪ならむ‥‥

−今日の独言− 今年の三冊、私の場合−2 菅谷規矩雄「詩的リズム−音数律に関するノート 正・続」大和書房刊の初版は1975年。私が初めて読んだのはおそらく80年頃だったろう。今年7月、図書館から借り受けてあらためてじっくりと読み直してみて、これまでわが舞…

忍び妻帰らむあともしるからし‥‥

−今日の独言− 今年の三冊、私の場合−1 昨日触れたのはあくまで今年発刊された書から書評氏が挙げたものだが、今日は私が今年読んだ書からこれという三冊を挙げてみる。 先ずは、塚本邦雄「定家百首−良夜爛漫」−ゆまに書房刊「塚本邦雄全集第14巻」集中。 こ…

冬の夜は天霧る雪に空冴えて‥‥

−今日の独言− 今年の三冊 18日付、毎日新聞の書評欄−今週の本棚では、総勢32名の書評者各々が勧める今年の「この三冊」を掲載していた。書評者たちの専門は広く各界を網羅しているから、挙げられた書も多岐にわたって重なることはかなり少ないが、複数人によ…

袖にしも月かかれとは契りおかず‥‥

−今日の独言− 全国的に雪 太郎を眠らせ太郎の家に雪降り積む 次郎を眠らせ次郎に家に雪降り積む 12月にはめずらしい強い寒波がつづく。 22日午前4時47分、鹿児島の市内でも雪が舞っている。 先日、記録破りの雪だった広島もまた大雪となりそうな気配。 アメ…

あしひきの山川の瀬の響るなべに‥‥

−今日の独言− <身>のつく語 常用字解によれば、<身>は象形文字にて、妊娠して腹の大きな人を横から見た形。身ごもる(妊娠する)ことをいう。「みごもる」の意味から、のち「からだ、みずから」の意味に用いる、とある。 <身>はパースペクティヴの原点で…

泣きながす涙に堪へで絶えぬれば‥‥

−今日の独言− エロスを求めて 以下はP.ヴァレリーの文章からの引用、 出典は平凡社ライブラリー「ヴァレリー・セレクション 上」より。 恋愛感情は所有すると弱まり、喪失したり剥奪されると発展する。 所有するとは、もうそのことは考えないこと。 反対に、…

立ちて思ひ居てもそ思ふ‥‥

−今日の独言− かぞいろは 上古(古代)では、父母のことを「かぞいろは」または「かそいろ」「かぞいろ」とも言ったそうな。「かぞ(=そ)」は父、「いろは」は母の意と。日本書紀では神代上において、「其の父母(かぞいろは)の二の神、素戔鳴尊に勅(ことよさ)…

われのみぞ悲しとは思ふ‥‥

−今日の独言− 歌枕の多きこと 図書館から借り受けてきた「歌ことば歌枕大辞典」を走り読みしている。まあ正確に言えば見出し語ばかりを読み飛ばしているようなものだ。それにしても歌枕となった語=地名の多いことに半ば呆れつつ感嘆。「赤城の社」「明石」と…

小笹原拾はば袖にはかなさも‥‥

−今日の独言− 懐具合も些か 外出すると吹きすさぶ寒風に身を震わせるばかりの情けなさだが、懐具合もまた些かお寒い我が身である。今月の購入本は「日本歌語辞典」一書のみとした。大修館版94年刊、本体18000円也だが、古書にて7700円也。懐具合を思えば他に…

夢かよふ道さへ絶えぬ呉竹の‥‥

−今日の独言− 記録破りの大雪と証人喚問と東アジアサミットと このところ近年にない厳しい冷え込みがつづく。近畿でも日本海側では大雪が降りつづき、明日にかけて記録破りになりそうな。今日はお馴染み赤穂浪士の吉良邸討入りの日だが、歌舞伎でも映画でも…

冴ゆる夜の雪げの空の群雲を‥‥

−今日の独言− 堪ヘ難キヲ堪エ 劇作家で演出家でもある斉藤憐の著「昭和名せりふ伝」を読む。 昭和の初めから終りまで、流行り言葉から昭和を読むというモティーフで、演劇雑誌「せりふの時代」に連載したものを大幅に加筆して2003年4月に小学館から出版され…

月宿す露のよすがに秋暮れて‥‥

−今日の独言− 縺れる表象 11月29日のDanceCafe以来の稽古。 次なる射程は年明けて2月10.11.12日の三日間開催される京都のアルティ・ブヨウ・フェスティバル。 このところ私が塚本邦雄の評釈などを通して和歌世界に耽溺しているのには期すべき狙いがあっての…

かつ惜しむながめもうつる庭の色よ‥‥

−今日の独言− 喪中につき 昨日に続き、死に関しての記述で、これを読まれる方には誠に申し訳ないのだが‥‥。 年の瀬のこの頃ともなると、「喪中につき」と年始ご挨拶お断りのハガキが寄せられてくる。此方自身が年経たせいか、そのハガキも近年増えてきたよう…

霜置きてなほ頼みつる昆陽の葦を‥‥

−今日の独言− ある悲報 突然の訃報が届いた。バイクによる交通事故死だという。 K.T君、たしか38歳位だと思う。15年ほど前か、彼がまだ関学の学生劇団・爆☆劇団をやっていた頃に知り合った。キッカケはひょんなことからだ。記憶違いでなければ、当時の音響ス…

思へども人の心の浅茅生に‥‥

−今日の独言− 定家百首 塚本邦雄の「定家百首−良夜爛漫」は見事な書だ。 「拾遺愚草」3564首を含む藤原定家全作品四千数百首の中から選びぬいた秀歌百首に、歌人塚本邦雄が渾身の解釈を試みる。 邦雄氏の本領が夙に発揮されるのは、一首々々に添えられた詩的…

消え侘びぬうつろふ人の‥‥

−今日の独言− 寒さにゃ弱いのだ ここ数日、冬本番の寒波襲来。 外出すると冷たい風が身体を刺す。どうも夏場生れのせいか寒さには滅法弱い我が身は、寒風にさらされると途端に意気地がなくなるようだ。私の朝の日課は、4歳の幼な児を保育園に送りとどけるこ…

一葉だにいまは残らぬ木枯しの‥‥

−今日の独言− タイム・スリップ 先週の金曜日(2日)、高校時代の同窓会幹事連中の忘年会に出かけた。充分間に合うように家を出たのだが、地下鉄を降りて久し振りに歩く都心の夜の町並みに感を狂わせたのか、どうやらあらぬ方向にどんどん歩いてしまっていたら…

寝覚めしてたれか聞くらむ‥‥

−今日の独言− TVの事件報道 テレビにおける事件報道の過剰は、類似犯行の連鎖を助長しているように思えて仕方がないのは私だけではないだろう。広島の小1女児殺害の犯人が逮捕され、動機など事件解明の報道がされるなか、またしても栃木で小1女児が下校時に…

逢坂の関の嵐の烈しきに‥‥

−今日の独言− かはたれどき 黄昏時−たそがれどき−とは、「誰ぞ彼れ時」から生れ、夕刻、薄暗くなってきて、あそこに居る彼は誰ぞと問いかける頃、という意味だというのは概ねご承知かと思われるが、これと対語のように「かはたれどき」というのもあったとは…

むらむらに小松まじれる冬枯れの‥‥

−今日の独言− 社会鍋 とうとう今年も最後の月、師走となった。 ところで12月は月間を通じて歳末たすけあい運動の月とされているが、このルーツを辿ると明治の終り頃に始まったキリスト教の救世軍による「社会鍋」運動に端を発するということになるらしい。社…

夕暮の雲飛び乱れ荒れて吹く‥‥

−今日の独言− 猿も環境で鳴き声が変わる 今朝は冬本番もまぢかと思わせる冷え込み。ベランダのガラス戸を開けると冷たい風が吹き込んで思わずブルッと身を震わせた。 昨日の報道だったか、京大霊長類研究所による長年の実験調査で「猿にも方言、住環境で鳴き…

言ひ渡るわが年波を初瀬川‥‥

今宵は四方館Dance-Cafeにて即興によるDance-PerformanceとFree-Talkの一夜 四方館 Dance Cafe in COCOROOM Osaka-Festivalgate 4F Date 11.29 (Tue) 19:00 Start 1coin(500) & 1drink(500) -Improvisation- Transegression ‐わたしのむこうへ‐ フロイトの無…

空のふかさは落葉しづんでゐる水

Information<四方館Dance Cafe> <行き交う人々−ひと曼荼羅>大阪市会議員奥野正美とのこと(承前) ともかくも翌年(‘87:S62)の4月、出足の遅れた候補者であったにも拘わらず、本番の選挙戦に突入した後半の追い込みであれよあれよという間に知名度を上げ、…

結ぶとも解くともなくて‥‥

Information<四方館Dance Cafe>−今日の独言− 青い栞 蛙等は月を見ない 恐らく月の存在を知らない 紅葉の見頃は今日あたりが最後の休日となるのだろうが、稽古のためそうもいかない。今年もまた出かける機会を失してしまったのはいかにも残念だが、明後日に…

やつと郵便が来てそれから熟柿のおちるだけ

Information<四方館Dance Cafe> <行き交う人々−ひと曼荼羅>大阪市会議員奥野正美とのこと 前市長関淳一の突然の辞任で出直し選挙となった大阪市長選も盛り上がりを欠いたまま明日(27日)の投票日を迎えるのみとなったが、この選挙戦を奥野正美がどういう…