2009-09-01から1ヶ月間の記事一覧

寝酒したしくおいてありました

Information – 松浦ゆみの Dinner Show―山頭火の一句― 昭和5年の行乞記、11月15日の稿に 11月15日、晴、行程7里、中津、昧々居いよいよ深耶馬溪を下る日である、もちろん行乞なんかはしない、悠然として山を観るのである、お天気もよい、気分もよい、7時半出…

鉄鉢、散りくる葉をうけた

Information – 四方館のWork Shop―山頭火の一句― 昭和5年の行乞記、11月14日の稿に 11月14日、霧、霜、曇、−山国の特徴を発揮してゐる、日田屋前の小川で顔を洗ふ、寒いので9時近くなつて冷たい草鞋を穿く、河一つ隔てて森町、しかしこの河一つが何といふ相…

あふるる朝湯のしづけさにひたる

CASOにおけるデカルコマニィ的展開青空展-10/27〜11/1-―山頭火の一句― 昭和5年の行乞記、11月13日の稿に 11月13日、曇、汽車で4里、徒歩で3里、玖珠町、丸屋早く起きて湯にひたる、ありがたい、此地方はすべて朝がおそいから、大急ぎで御飯をしまうて駅へ急…

また逢うた支那のおぢさんのこんにちは

人間臨終図巻〈1〉 (徳間文庫)作者: 山田風太郎出版社/メーカー: 徳間書店発売日: 2001/03メディア: 文庫購入: 18人 クリック: 110回この商品を含むブログ (105件) を見るInformation-四方館 DANCE CAFF-「出遊−上弦月彷徨篇」 ―山頭火の一句― 昭和5年の行乞…

ずんぶり浸る一日のをはり

Information-四方館 DANCE CAFF-「出遊−上弦月彷徨篇」―山頭火の一句― 昭和5年の行乞記、11月11日の稿に 11月11日、晴、時雨、−初霰、滞在、宿は同前山峡は早く暮れて遅く明ける、9時から11時まで行乞、かなり大きな旅館があるが、ここは夏さかりの冬がれで…

いちにち雨ふり一隅を守つてゐた

Information-四方館 DANCE CAFF-「出遊−上弦月彷徨篇」―山頭火の一句― 昭和5年の行乞記、11月10日の稿に 11月10日、雨、晴、曇、行程3里、湯ノ平温泉、大分屋夜が長い、そして年寄は眼が覚めやすい、暗いうちに起きる、そして「旅人芭蕉」-荻原井泉水著「旅人…

枯草、みんな言葉かけて通る

Information-四方館 DANCE CAFF-「出遊−上弦月彷徨篇」―山頭火の一句― 昭和5年の行乞記、11月9日の稿に 11月9日、晴、曇、雨、后晴、天神山、阿南屋暗いうちに眼が覚めてすぐ湯へゆく、ぽかぽか温かい身心で7時出発、昨日の道もよかつたが、今日の道はもつと…

一寝入してまた旅のたより書く

Information-四方館 DANCE CAFF-「出遊−上弦月彷徨篇」―山頭火の一句― 昭和5年の行乞記、11月8日の稿に 11月8日、雨、行程5里、湯ノ原、米屋やつぱり降つてはゐるけれど小降りになつた、滞在は経済と気分が許さない、すつかり雨支度をして出立する、しようこ…

筧あふるゝ水に住む人なし

Information-四方館 DANCE CAFF-「出遊−上弦月彷徨篇」―山頭火の一句― 昭和5年の行乞記、11月7日の稿に 11月7日、曇、夕方から雨、竹田町行乞、宿は同前雨かと思つてゐたのに案外のお天気である、しかし雨が近いことは疑はなかつた、果して曇が寒い雨となつ…

腰かける岩を覚えてゐる

Information-四方館 DANCE CAFF-「出遊−上弦月彷徨篇」―山頭火の一句― 昭和5年の行乞記、11月6日の稿に 11月6日、晴后曇、行程6里、竹田町、朝日屋急に寒くなつた、吐く息が白く見える、8時近くなつてから出発する、牧口、緒方といふ町を行乞する、牧口とい…

日が落ちかかるその山は祖母山

Information-四方館 DANCE CAFF-「出遊−上弦月彷徨篇」―山頭火の一句― 昭和5年の行乞記、11月5日の稿に 11月5日、曇、三番町行乞、宿は同前昨夜は蒲団長く長くだつた、これからは何よりもカンタン-蒲団の隠語-がよい宿でなければかなはない、此宿は主婦が酌…

暮れてなほ耕す人の影の濃く

Information-四方館 DANCE CAFF-「出遊−上弦月彷徨篇」―山頭火の一句― 昭和5年の行乞記、11月4日の稿に 11月4日、晴、行程10里と8里、三重町、梅木屋早く起きる、茶を飲んでゐるところへ朝日が射し込む、十分に秋の気分である、8時の汽車で重岡まで10里、そ…

ふる郷の言葉なつかしう話しつづける

Information-四方館 DANCE CAFF-「出遊−上弦月彷徨篇」―山頭火の一句― 昭和5年の行乞記、11月3日の稿に 11月3日、晴、梢寒、延岡町行乞、宿は同前だいぶ寒くなつた、朝は曇つていたが、だんだん晴れわたつた、8時半から3時半まで行乞する、近来の励精である…

跣足の子供らがお辞儀してくれた

Information-四方館 DANCE CAFF-「出遊−上弦月彷徨篇」―山頭火の一句― 昭和5年の行乞記、11月2日の稿に 11月2日、曇、后晴、延岡町行乞、宿は同前9時から1時まで辛うじて行乞、昨夜殆ど寝つかれなかつたので焼酎をひつかける、それで辛うじて寝ついた−アルコ…

光あまねく御飯しろく

―山頭火の一句― 昭和5年の行乞記、11月1日の稿に 11月1日、曇、少雨、延岡町行乞、宿は同前また雨らしい、嫌々で9時から2時まで延岡銀座通を行乞、とうとう降り出した、大したことはないが。-略- 隣室の老遍路さんは同郷の人だった、故郷の言葉を聞くと、故…

ゆきゆきて倒れるまでの道の草

―山頭火の一句― 昭和5年の行乞記、10月31日の稿に 10月31日、曇后晴、行程4里、延岡町、山蔭屋風で晴れた、8時近くなつて出発、途中土々呂を行乞して3時過ぎには延岡着、郵便局へ駆けつけて留置郵便を受取る、20通ばかりの手紙と端書、とりどりにうれしいも…

尿するそこのみそはぎ花ざかり

―山頭火の一句― 昭和5年の行乞記、10月30日の稿に 10月30日、雨、滞在、休養、同前宿また雨だ、世間師泣かせの雨である、詮方なしに休養する、一日寝てゐた、一刻も早く延岡で留置郵便物を受取りたい心を抑へつけて、−しかし読んだり書いたりすることが出来…

からりと晴れた朝の草鞋もしつくり

―山頭火の一句― 昭和5年の行乞記、10月29日の稿に 10月29日、晴、行程2里、富高、門川行乞、坂本屋降つて降つて降つたあとの秋晴だ、午前中富高町行乞、それから門川まで2里弱、行乞1時間。 けふの行乞相もよかつた、しかし、一二点はよくなかつた、それは私…

波の音しぐれて暗し

―山頭火の一句― 昭和5年の行乞記、10月28日の稿に 10月28日、曇、雨、行程3里、富高町、成美屋おぼつかない空模様である、そしてだいぶ冷える、もう単衣ではやりきれなくなつた、君がなさけの袷を着ましよ! 行乞には早すぎるので-四国ではなんぼ早くてもか…

ひとりきりの湯で思ふこともない

―山頭火の一句― 昭和5年の行乞記、10月27日の稿に 10月27日、晴、行程3里、美々津町、いけべやけさはまづ水の音に眼がさめた、その水で顔を洗つた、流るる水はよいものだ、何もかも流れる、流れることそのものは何といつてもよろしい。-略-途上、愕然として…

よいお天気の草鞋がかろい

―山頭火の一句― 昭和5年の行乞記、10月26日の稿に 10月26日、晴、行程4里、都濃町、さつま屋ほんとうに秋空一碧だ、万物のうつくしさはどうだ、秋、秋、秋のよさが身心に徹する。8時から11時まで高鍋町本通り行乞、そして行乞しながら歩く、今日の道は松並木…

山風澄みわたる笠をぬぐ

―山頭火の一句―昭和5年の行乞記、10月25日の稿に 10月25日、晴曇、行程3里、高鍋町、川崎屋晴れたり曇ったり、かはりやすい秋空だつた、7時過ぎ出発する、二日二夜を共にした7人に再会と幸福を祈りつつ、別れ別れになつてゆく。私はひとり北へ、途中行乞しつ…

笠に巣喰うてゐる小蜘蛛なれば

―表象の森― 嗚呼、シラフジアカネいやぁ、ビックリした。 4日前の8/29、土曜の夜のことだが、生駒山脈の北、飯盛山の麓は四条畷神社の近く、黄昏時のえにし庵ではじまった麿赤児VS梅津和時のLive Sessionに、突如、放り出されるように半裸姿で這い出てきたの…