2006-01-01から1ヶ月間の記事一覧

山里はやもめ烏の鳴く声に‥‥

Information−Aliti Buyoh Festival 2006−−今日の独言− ある印象批評 Netの友、ある若い女性の書いた小説の原稿が送られてきた。作品は100枚ほどの短編。 批評というにはほど遠く、まあ読後の感想めいたものを書いてお返しとした。以下はその要旨。 ずいぶん…

月影は森の梢にかたぶきて‥‥

Information−Aliti Buyoh Festival 2006−−今日の独言− 縄文像を新しく一昨年2月にガンで死去した網野善彦らを軸に編まれた講談社「日本の歴史」は00巻から25巻まで全26巻の監修だが、網野善彦自らが著した「日本とは何か」00巻はこの類いの出版では10万部を…

月やそれほの見し人の面影を‥‥

Information−Aliti Buyoh Festival 2006−−今日の独言− 出版100周年 藤村の「破戒」と漱石の「坊っちゃん」はともに今年で出版100周年を迎えているそうな。 「破戒」は1906年3月に自費出版、「坊っちゃん」は同年4月、前年の「我輩は猫である」に同じくホトト…

曇れかし眺むるからに悲しきは‥‥

Information−Aliti Buyoh Festival 2006−−今日の独言− 歌枕見てまいれ 平安中期の10世紀、清少納言とも恋の噂もあったとされ、三十六歌仙に名を連ねた左近衞中将藤原実方朝臣は、小倉百人一首にも「かくとだにえやはいぶきのさしも草さしもしらじな燃ゆる思…

ただ頼めたとへば人のいつはりを‥‥

Information−Aliti Buyoh Festival 2006−−今日の独言− Buyo Fes の打合せのあとに‥‥ 昨日は、たった3分で事がすむような舞台打合せに、夕刻、京都は御所に隣接する府民ホール・アルティまで車を走らせた。おまけに渋滞を見越して余裕をもって出たら、約束の…

今は世に言問ふ人も不知哉川‥‥

Information−Aliti Buyoh Festival 2006−−今日の独言− 歌枕「あねはの松」 「あねはの松」という歌枕がある。「あねは」は姉歯と表記。あの耐震偽造設計の姉歯一級建築士と同じである。陸奥国の歌枕だが、現在地は宮城県栗原市金成町姉歯あたりに代々残ると…

いふ言のかしこき国そくれないの‥‥

Information−Aliti Buyoh Festival 2006−−今日の独言− ライブドア騒動のなかで 23日の夜、ライブドアの堀江社長以下4名が逮捕され、ライブドア騒動も大きな分岐点を迎えたようだが、それにしてもマスコミの喧騒ぶりは度を越しているように思われる。開会され…

黒髪もさやけかりきや‥‥

Information−Aliti Buyoh Festival 2006−−今日の独言− K女を偲んでのオフ会 昨夏、忽然と不帰の人となったK女を偲びつつ、墓参を兼ねたオフ会にエコ友のtosikiさんにお誘いいただき、一昨日の21日、京都へと足を運んだ。宗祖親鸞の墓所でもある五条坂の大…

吹きはらふ嵐はよわる下折れに‥‥

Information−Aliti Buyoh Festival 2006−−今日の独言− 北極振動 大寒の入り、今日も厳しい寒気が列島を覆う。それにしても昨年来、今冬の大雪と寒さは近来稀にみるもの。原因は北極振動によるとされ、北極周辺の寒気が南下している所為で、ちょうどエルニー…

むばたまの夜のみ降れる白雪は‥‥

Information−Aliti Buyoh Festival 2006−−今日の独言− 長崎知事選に小久保女史 債務がすでに1兆円を超えるという長崎県の知事選挙が昨日19日告示されたが、ゆびとまの創立者小久保徳子女史が市民派候補として挑戦している。立候補者は三選を目指す金子原二郎…

をしへおく形見を深くしのばなむ‥‥

Information−Aliti Buyoh Festival 2006−−今日の独言− 若草山の山焼き 「春日野はけふはな焼きそ若草の妻も籠れり吾も籠れり」 詠み人知らず 古今集の春上の歌である。ところで、些か時期を失した話題となるが、この若草山の山焼き、今年は8日に行なわれたと…

箱根路をわが越えくれば‥‥

Information−Aliti Buyoh Festival 2006− −今日の独言− 祈りの日になぜ? 1.17、阪神大震災から11年というこの日に、なぜこうも重苦しく騒擾とした報道が溢れているのか。 耐震偽造マンション事件のヒューザー小嶋社長の国会証人喚問は、殆どの質問に対し証…

こひこひて稀にうけひく‥‥

Information−Aliti Buyoh Festival 2006−−今日の独言− 読みきらぬままに A.ネグリとM.ハートの前著「帝国」をまだ読みきらぬままなのだが新刊「マルチチュード」を購入。亀山郁夫の「ドストエフスキー」とともにNHKブックスとなったのは偶々のこと。中也は以…

むらむらに氷れる雲は空冴えて‥‥

Information−Aliti Buyoh Festival 2006−−今日の独言− 松の内 15日は望粥(もちがゆ)の日とか。元旦に対して今日14日から16日を小正月とも言ったが、はて松の内とはいつまでのことだったかと辞書を引いたら、7日と15日の両説があって判然としない。ものはつい…

寂しさを訪ひこぬ人の‥‥

Information−Aliti Buyoh Festival 2006−−今日の独言− 光が射した!? ADSLから光にやっと変ったが、なかなかに手間取るものだ。以前、ADSL同士だったけれどプロバイダーを乗り換えただけでもトラブルやらセットアップやらでずいぶん手を焼いて、所詮はメカ音…

を初瀬の鐘のひびきぞ‥‥

Information−Aliti Buyoh Festival 2006−−今日の独言− 神とパースペクティヴと 人間に不可能な認識がある。それはパースペクティヴをもたない認識、すなわち無観点の認識である。神に不可能な認識がある。それはパースペクティヴによる認識、すなわち観点に…

年も経ぬいのるちぎりは‥‥

Information−Aliti Buyoh Festival 2006− <Alti Buyou Festival 2006−相聞Ⅲ−のためのmemo>「定家五首」− 塚本邦雄全集第14巻・第15巻より 一、 散らば散れ露分けゆかむ萩原や濡れてののちの花の形見に 卯月は空木に死者の影 皐月の盃にしたたる毒 水無月に…

都鳥なに言問はむ‥‥

Information−Aliti Buyoh Festival 2006− −今日の独言− 人と人のあいだ−親和力 昨年2月に急逝したという旧友N.T君のお宅にお悔みに行った。賀状のお返しに夫人からわざわざ電話を戴いて遅まきながら訃報を知ったのは三日前だった。幼馴染みというか、近所だ…

えびすこそもののあはれは知ると聞け‥‥

Information−Aliti Buyoh Festival 2006− −今日の独言− 「百句燦燦」 家に幼い子どもがいる所為もあるのだろうが、読書がなかなか思うように運ばない。図書館からの借本、講談社版の「日本の歴史」二巻を走り読みして、期限いっぱいの今日返却した。「古代天…

いづくにか船泊てすらむ‥‥

Information−Aliti Buyoh Festival 2006−−今日の独言− 戌年のお犬様事情 日本の少子化はさらに加速している。昨年の出生数は106万7000人で、死亡数は107万7000人と、いわゆる自然減1万人となったことを新聞は伝えているが、それにひきかえ、昨夜の報道番組WB…

滝つ瀬に根ざしとどめぬ萍の‥‥

Information−Aliti Buyoh Festival 2006− −今日の独言− まことに芸事とは‥‥ このところ例年のことだが、筑前琵琶奥村旭翠一門の新年会に親子三人で出かける。私自身は単なるお邪魔虫に過ぎないが、連れ合いが師事してもう四年になるか、いわば牛に引かれて善…

白菊に人の心ぞ知られける‥‥

Information−Aliti Buyoh Festival 2006− −今日の独言− ライオンは同化された羊から‥‥。 再び(前回12/18付)、P.ヴァレリーの文章からの引用、 出典は平凡社ライブラリー「ヴァレリー・セレクション 上」より。 文学。――他のだれかにとって<形式>であるも…

はかなくて今宵明けなば行く年の‥‥

Information−Aliti Buyoh Festival 2006−−今日の独言− 幼稚園を義務教育化? 昼過ぎ住吉大社へ出かける。お馴染みの太鼓橋を渡りかけると意外に人出が少ない気がする。そういえば昨年は1日のこの時間帯に来たのだったか。二日目ともなると混みようもかほどに…

ほんにあたたかく人も旅もお正月

Information−Aliti Buyoh Festival 2006− <歩々到着>−6 ―山頭火の正月句― 行乞放浪の山頭火には新しい年の晴れやかさは似合わないのか、彼の詠んだ正月句には感銘できるものが少ないように思う。 私のお気に入りを強いて挙げれば、昭和8年の句 お正月の鴉…