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Information – 四方館 DANCE CAFE –「出遊-天河織女篇-」

―山頭火の一句― 昭和5年の行乞記、10月3日の稿に

10月3日、晴、飫肥町、橋本屋
すこし寝苦しかつた、夜の明けきらないうちに眼がさめて読書する、一室一灯占有のおかげである、8時出立、右に山、左に海、昨日の風景のつづきを鑑賞しつつ、そしてところどころ行乞しつつ風田といふ里まで、そこから右折して、小さい峠を二つ越してここ飫肥の町へついたのは2時だつた、途中道連れになつた同県の同行といつしょに宿をとつた。-略-

朝、まだ開けきらない東の空、眺めてゐるうちに、いつとなつて明るくなつて、今日のお天道様がらんらんと昇る、それは私には荘厳すぎる光景であるが、めつたに見られない歓喜であつた、私はおのづから合掌低頭した。-略-
表題に掲げた句のほか8句を記している

飫肥-おび-町は、現在の宮崎県南部、日南市の中心街だが、九州の小京都と称される古い城下町である。古くは戦国の世、伊東氏と薩摩の島津との間で100年にわたる国盗りの舞台ともなった飫肥城は、江戸期になって5万1千石の城下町となって代々伊東家が治めた。1977年には重要伝統的建造物群保存地区として、城下町らしい景観と飫肥城を復元するために大規模な改修が行われている。

その古い町並の静かな佇まいを伝えるPhoto群が<此のサイト>で観られる。

―四方のたより― 今日のYou Tube-vol.18-
林田鉄のひとり語り「うしろすがたの‥山頭火」Scene.8、終幕である。

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