お正月の熊本を見おろす

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Information – 四方館の DANCE CAFE –’09 Vol.4-
出遊-二上山夢験篇-

あそびいづらむ-ふたかみやまゆめのあらはれへん-
Date :12/27 –Sun- PM2:30 Space : 弁天町市民学習センター

―山頭火の一句― 「三八九-さんぱく-日記」より-06-
1月2日、曇后晴、風、人、−お正月らしい場景となつた。

吉例によつて、お屠蘇とお雑煮だけは欠かさない、独り者にも春は来にけり、さても結構なお正月で御座います、午後になつて出かける、まづ千体仏へ、老師はお年始まはりで不在、つぎに茂森さん宅へ、ここも廻札でお留守、−歩くのが嫌になつて、人間がうるさくなつて、そのまま帰つて来た、夕方、思ひがけなく元坊来訪、今夜また馬酔木居で会合することを約束する、なにもご馳走するものがないから蜜柑をあげる、私はお雑煮やりそこなひの雑炊を食べて、ぶらぶら新市街の雑踏を歩いて、馬酔木さんを訪ねる、いろいろお正月の御馳走になる、十分きこしめしたことはいふまでもない、だいぶ遅くなつてSの店に寄つた、年賀状がきてはゐないかと思つて、−が、それがいけなかつた、彼女の御機嫌がよくないところへ、私が酔つたまぎれに言はなくてもいい事を言つた、とうとう喧嘩してしまつた、お互いに感情を害して別れる、ああ何といふ腐れ縁だらう! -略-

さきごろまでは何を食べても−水を飲んでさへも−塩つぽく感じたのに、けふこのごろは、何を食べても甘たらしく感じる、何の病気だらうか、しかし近来の私は健康である、今夜も馬酔木居で、肥えたといはれたが、なるほど、私は肥えた、手首を握つて見るに、今までにない大きさである。…

通信費が多いのには閉口する、ここへ移つてから、転居の通知やら、年始状やらで、もう葉書を150枚ぐらいは買ったらう、これではとてもやりきれない-生活費の3割以上を占めるようになる-、早く三八九を出して、それを利用したい。

※表題句の外、10句を記す

−四方のたより−「鎮魂と飛翔-大津皇子」磐余の章Scene.5

「挽歌」
万葉に姉大来皇女のうたう
「うつそみの人にあるわれや
    明日よりは二上山を弟世とわが見む」

 枯れた悲しみの底で 人群れが動く
 野辺の送り
 すべての風景が祈りを捧げる
 深淵のほとりで
 忍耐づよく 冷厳に 押し黙り
 ひたすら立ちつくす女

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