<都会から消えてしまったか…>

家の近く、といっても5分余りは歩かねばならないが、
中加賀屋公園というかなり広い公園がある。
隣の一角にはグランドもあり子どもたちが野球などに興じているし、
園内では毎夏賑やかに盆踊りも繰り広げられている。
時折、この公園を通り抜けて、商店街へと赴くことがあるが、
少なくなったとはいえ、鳩はいくらか見かけるのだが、
雀はもうまったくといっていいほど見かけなくなってしまった。

―世間虚仮―<スズメが1/10になった!>2009.02.04記

昨日の朝刊で見たのだが、我々が住む大都会のコンクリートジャングルばかりでなく、野や里においても、スズメはめっきり少なくなったそうだ。

記事は立教大理学部特別研究員三上氏の調査報告に拠っている。
調査は昨年の5.6月に実施。秋田・埼玉・熊本の3県を調査地とし、住宅地や農村や森など5様の生息環境について巣の平均密度を算出した。
この調査に基づき全国の総人口ならぬ総雀数を推定すれば1800万羽になるという。この数値は20年前の2割〜5割程度、50年前の’60年頃と比較すれば1/10になったのではないかとされている。

昔々、幼い頃の我が家の前には道路を挟んで広い空地があり、大きな石炭山になっていたが、糸の両端に石礫を結び付けたのを空へ投げてスズメを狙ったり、あるいは煉瓦を組んだ仕掛けに米粒を置いてスズメが掛かるのを待ったりと、よく遊んだものだが、そんな光景も全国津々浦々どこへ行こうとも見ることはできないのだろうか‥。

<今月の購入本>−2013年09月
◇吉村 昭「空白の戦記」新潮文庫
◇吉村 昭「関東大震災」文春文庫
◇吉村 昭「三陸海岸津波」文春文庫
◇吉村 昭「新装版 赤い人」講談社文庫
◇角田 房子「墓標なき八万の死者―満蒙開拓団の壊滅」中公文庫
◇角田 房子「甘粕大尉」ちくま文庫
◇藻谷 浩介「里山資本主義−日本経済は「安心の原理」で動く」角川新書
◇林 望「謹訳 源氏物語 1」祥伝社