あふるる朝湯のしづけさにひたる

Caso09


CASOにおけるデカルコマニィ的展開青空展-10/27〜11/1-

―山頭火の一句― 昭和5年の行乞記、11月13日の稿に
11月13日、曇、汽車で4里、徒歩で3里、玖珠町、丸屋

早く起きて湯にひたる、ありがたい、此地方はすべて朝がおそいから、大急ぎで御飯をしまうて駅へ急ぐ、8時の汽車で中村へ、9時着、2時間あまり行乞、ぼつぼつ歩いて2時玖珠町着、また2時間あまり行乞、しぐれてさむいので、ここへ泊る、予定の森町はすぐそこだが。

山国はやつぱり寒い、もうどの家にも炬燵が開いてある、駅にはストーブが焚いてある、自分の姿の寒げなのが自分にも解る。-略-

吊り下げられた鉤にひつかかる魚、投げ与へられた団子を追うて走る犬、さういふ魚や犬となつてはならない、さうならないための修行である、今日も自ら省みて自ら恥ぢ自ら鞭つた。

寒い、気分が重い、ぼんやりして道を横ぎらうとして、あはや自動車に轢かれんとした、危ないことだつた、もつとそのまま死んでしまへば却つてよかつたのだが、半死半生では全く以て困り入る。-略-

※表題句の外、5句を記す

―四方のたより― 上弦月彷徨篇はまずまず

それぞれのScene-Danceにお題をふった所為もあったのかもしれぬが、いまどきにしてはちょっと重い、些か重厚に過ぎたかという全体の印象はあろうが、面白い箇所もふんだんにとはいかないがそこそこに、手前味噌ながらかなり見応えのある一時間あまりとなった、本日の会であった。

土曜の昼下がり、前回に比べて客足はよくなかったものの、ずいぶん懐かしい顔がわざわざ運んでくれたのもうれしかった。

扨、昨年からレギュラーで出演しくれているデカルコ・マリィを中心にさまざまなジャンルのアーティストたちが寄り集って、大阪港は海岸通りのギャラリーCASOで、「デカルコマニィ的展開/青空展」が10月27日から一週間行われる。昨年7月につづく第2弾だが、前回に増してにぎやかな顔ぶれが揃い、パワフルで愉快な祝祭週間となろう。

まだ日時のほどを確定させていないが、四方館もどこかで顔を出すことにしているので、決まればまたお知らせしたい。

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