蒲団ふうわりふる郷の夢

080209150

Information - CASOにおけるデカルコマニィ的展開「青空」展

―山頭火の一句― 昭和5年の行乞記、11月19日の稿に
11月19日、晴、行程3里、門司、源三郎居、

嫌々行乞して椎田まで、もう我慢出来ないし、門司までの汽車賃だけはあるので大里まで飛ぶ、そこから広石町を尋ね歩いて、源三郎居の厄介になる、だいぶ探したが、酒屋のおかみさんも、魚屋のおやぢさんも、また若い巡査も-彼は若いだけ巡査臭ぷんぷんであつたが-、私と源三郎さんのやうな中流以上の知識階級乃至サラリーマンとを結びつけえなかつたのはあたりまへだらう。

源三郎さんは−奥さんも父君も−好感を持たないではゐられないやうな人柄である、たらふく酒を飲ませていただいて、ぞんぶん河豚を食べさせていただいて、そして絹夜具に寝せていたたいた。-略-
※表題句の外、2句を記す

―四方のたより― 名古屋の大須大道町人祭

名古屋市大須観音門前町大須商店街を中心に、全国から集まった大道芸人たちが繰り広げるPerformanceで毎年賑わってきた大須大道町人祭も、もう32回目を数えるという。

その初期から中期、10年くらい前までは大道芸といっても、嘗てのアングラ系のPerformerがかなりの勢力を占めていた筈だが、今年の出演者たちの顔ぶれを眺めれば、大駱駝艦の金粉ショーと人間美術館の雪竹太郎、そしてデカルコ・マリィ一党の物之怪曼荼羅三者くらいのもので、年々賑わいを増すほどにPerformerたちの芸質も、毒から薬へと、今様のお笑い芸人たち同様にずいぶんと健全なものに変貌してきているものとみえる。

デカルコ・マリィが、このイベントの初期、いつごろから出演し始めたのか、詳しくは知らない私だが、おそらく20年は優に越え、芸人たちのあいだでは最も長い、連続記録保持者なのだろう。

以前から一度くらいは臨場しておかねばなるまいと思ってはきたのだが、初期の頃の毒気臭がまだ微かには感じられよう今年あたり行っておかねば、すっかりその機も失せてしまいそうだと、そんな予感が擡げてきた。

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