ふる郷の言葉となつた街にきた

Santouka081130038

Information – 四方館のWork Shop

四方館の身体表現 -Shihohkan’s Improvisation Dance-
そのKeywordは、場面の創出。

場面の創出とは
そこへとより来たったさまざまな表象群と
そこよりさき起こり来る表象群と、を
その瞬間一挙に
まったく新たなる相貌のもとに統轄しうる
そのような磁場を生み出すことである。

―山頭火の一句― 昭和5年の行乞記、11月20日の稿に
11月20日、曇、時雨、下関市行乞、本町通り、岩田屋

朝風呂に入れて下さつたのはありがたかつた、源三郎さんといつしょにでかける、少し借りる-何しろ深耶馬を下るためにといふので2円ばかり貯つてゐたのだが、宇島までにすつかり無くなつた、宇島で行乞したくないのを無理に行乞したのは、持金20銭しかないので、食べて泊るだけにも22銭の不足だつたからである-。

駅で別れる、しぐれがなかなかやみさうにもない、気分もおちつかないので、関門を渡る、晴間々々に3時間ばかり行乞、まだ早すぎるけれど、昨春馴染の此宿へ泊る、万事さつぱりしてゐて、おちつける宿、私の好きな宿である。

酒は心をやはらげ湯は身体をやはらげる、身心共にやはらげられて寝たのに、虱の夢をみたのはどうしたことだらう!-もう一杯飲みたい誘惑に敗けたからかも知れない!-

下関はなつかしい土地だ、生れた故郷へもう一歩だ、といふよりもすでに故郷だ、修学旅行地として、取引地として、また遊蕩地として−20余年前の悪夢がよみがへる、‥

秋風の関門を渡る−かも知れませんよと白船君に、旅立つ時、書いて出したが、しぐれの関門を渡る−となつたが、ここからは引き返す外ない、感慨無量といふところだ。

※表題句の外、2句を記す

−世間虚仮− 月額制から時給制へ、非常勤講師のPoor化

大阪府下の小中高に勤務する非常勤講師の報酬が、橋下府政下、本年度より、月額制から時給制へと改められ、実態は2割減の減収になっているという。逆に言えば、府予算における非常勤講師雇用経費を、この変更で2割節減しているということだ。

ずいぶんとケチ臭いところに目を付けたものだと思われるのだが、どっこいどうやらこの傾向は全国的なものらしい。昨年度時点で月額制だった府県はわずかに数ケ所だったという話で、この実情にも驚かされる。

非常勤講師とフルタイムの常勤講師とを含めた、いわゆる非正規雇用の教員も全国的に増加傾向だという。昨年度の全国小中高校教員に占める非正規教員の割合は14.1%。大阪府でも増加傾向にあり、とりわけ府立高校は全教員数のうち27%-今年5月時点-を占めるというから、この実態にも驚かされる。

少人数学級の加速傾向や高校における教育の多様化傾向にあって、教員の絶対必要数は高まる一方、そんな状況下で教員の非正規雇用がいよいよ進行している訳だ。

それにしても少人数学級や教育の多様化が、直ちに非正規化へと接続されるという現実、ここにも豊かな社会から滑り落ち遠離りゆくこの国の姿がある。

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