夕べの食へない顔があつまつてくる

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―山頭火の一句― 昭和5年の行乞記、12月19日の稿に
12月19日、晴、行程2里、川尻町、砥用屋。

まつたく一文なしだ、それでもおちついたもので、ゆうゆうと西へ向ふ、3時間ばかり川尻町行乞、久しぶりの行乞だ、むしやくしやするけれど、宿銭と飯代とが出来るまで、やつと辛抱した。
宿について、湯に入つて、ほつとする、行乞は嫌だ、流浪も嫌だ、嫌なことをしなければならないから、なほなほ嫌だ。

安宿といふものは面白いところだ、按摩さん、ナフタリン売、土方のワタリ、へぼ画家、お遍路さん、坊主、鮮人、等々、そして彼等の話の、何とみじめで、そして興ふかいことよ。

※表題句は、12/15付記載から

―四方のたより― 水鏡-みずかがみ-

「出遊-あそびいづらむ-上弦月彷徨篇-じやうげんのつきさすらひへん-」
Scene.4「水鏡-みずかがみ-」
は、山田いづみのsolo、演奏はViolaの大竹徹氏とPercussionの田中康之氏、Time-9’03”

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