けふは霰にたたかれて

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−日々余話− 火事騒ぎ!

エイプリル・フールの話じゃない。
夕刻、6時を過ぎた頃だ、階下の中一の子どもが大慌てで、「火事です! すぐ出てください」と玄関で叫ぶ。よく判らぬが、どうやら真下の部屋の台所で火が出たらしい。

怖がるKAORUKOの手を引っ張るようにして階段の踊り場へ出たら、煙がもうもうと玄関先に立ちこめる中、何人かの子どもらが咳き込みながら右往左往、周りでは同じ階の人たちが何人も様子を見ている。その中の携帯を持った一人と眼が合ったので、すかさず「119番は?」と仕草で合図を送ったら、「もうすぐ来るよ」とこれまた仕草で応答。その数秒後には、消防のサイレンが聞こえてきた。

消防車が1台、2台、署員たちがドヤドヤと次々に階段を駆け上がる。近隣の人々も騒ぎに気がついて、あちこちに人だかり‥。
結果は、ボヤ騒ぎで事なきを得たものの、この時、出火元には子どもたちしか居なかった。中一の友だち同士が、4.5人か、集まって遊んでいたようで、腹を空かしたか、台所で何かを作ろうとして、この騒ぎとなったのではないか。

悪戯盛りの年頃だし、家に同年の子どもたちしか居ないという、そんな事態ではいったい何が起こるか、やはり恐い。
夫婦共稼ぎに4人の子沢山、中一の子が末っ子だが、この騒ぎを教訓に、家族のありようをよく考えなければなるまいが、同じマンションに住む我々にとってもまた、斉しく教訓として受けとめねばならない。


―山頭火の一句― 行乞記再び -20-
1月13日、曇つて寒かつた、霰、姪ノ浜、熊本屋。

東油山観世音寺-九州西国第三十番-拝登。

今日は行乞はほとんど出来なかつた、近道を教へられて、それがために却つて遠道をしたりして一層疲れた。

お山の水はほんたうにおいしかつた、岩の上から、そして樋をあふれる水、それにそのまま口づけて腹いつぱいに二度も三度も頂戴した。

野芥-ノケと読む-といふ部落があつた、珍しい地名。

同宿は女の油売、老いた研屋、共に熊本県人、そして宿は屋号が示すやうに熊本県人だ、お互に熊本の事を話し合つて興じた。

※表題句の外、句作なし

この寺は臨済宗東福寺派正覚寺、通称油山観音と呼ばれる。由緒は天平年間というから古い。

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山頭火が腹一杯呑んだ岩を流れる水は、現在も勢いよく溢れている。

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表題句とともに、この日の日記本文と山頭火の写真とを掲げた、まだ真新しい碑が山門の横にある。

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