土手草萌えて風も行つたり来たりする

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―世間虚仮― シニア世代の演劇ブーム

シニア演劇がずいぶんと活況を呈しているという。一説には全国に60以上の劇団があるとも。50代からはじめる人たちでつくるアマチユア演劇のことだが、ほとんどの構成メンバーの中心は60代以上であり、80代の元気老人たちもけっこういるようだ。「シニア演劇web」というHPもあり、このsiteの主は朝日恵子というFree Lighterのようだが、北海道から九州まで30余りのシニア劇団が紹介されている。

ただ、このsiteに掲載されている劇団情報で気がかりな点が一つ、それは中高年ミユージカル劇団「発起塾」なるものが、大阪・和歌山・京都・神戸・広島・岡山・東京・名古屋と、関西を中心に全国的な展開をしつつあること。この例などは、90年代以降、TVなどマスコミ向けのタレント養成所がこぞって、シニア世代をターゲットに展開してきた流れがあるが、いわばそれが少々焦点をずらしたかたちで、マーケット化しているだけではないかともいえそうで、あまり歓迎できることとは思えぬ。

考えてみれば、Karaokeにはじまり一億総タレント化へとEntertainment志向?、嗜好というべきか、の流行現象からすでに30年余りが経つのだから、ときならぬシニア劇団のブームなど驚くほどのこともない、といえそうだ。


―山頭火の一句― 行乞記再び -70-
3月8日、晴曇、行程3里、川上、藤見屋

神崎町行乞、うれしい事もあり、いやな事もあつた、私はあまり境に即しすぎてゐる。-略-
川上といふところは佐賀市から3里、電車もかかつてゐる、川を挟んだ遊覧地である、水も清く土も美しい、好きな場所である、春から秋へかけてはいいだらうと思ふ。

同宿4人、その一人は旅絵師で川合集声といふ老人、居士ともいふべき人物で、私が旅で逢つた人の中で最も話せる人の一人だつた。話が面白かつた。

執行-シュギョウ-といふ姓、尼寺-ニイジ-といふ地名を覚えてゐる。

句が出来なくなつた、出来てもすぐ忘れてしまふ。

※表題句は3月6日付の句、句作なし

昭和5年から12年の7年間、佐賀市内の神野から佐賀郡川上村-現・佐賀市大和町川上-の間を佐賀電気軌道という路面電車が走っていた。嘉瀬川の上流は川上川と呼ばれ、景勝地の川上峡がある。

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Photo/毎年5月には鯉のぼりが乱舞する川上峡

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Photo/鍋島初代藩主所縁の与止日女神社

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Photo/此方も鍋島家代々の藩主が崇敬したという河上山実相院の山門

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Photo/その山門-仁王門-の仁王像-木造-

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