2008-06-19から1日間の記事一覧

吸物は先出来されしすいぜんじ

<連句の世界−安東次男「風狂始末−芭蕉連句評釈」より>「鳶の羽の巻」−12 芙蓉のはなのはらはらとちる 吸物は先出来されしすいぜんじ 芭蕉先-まず-出来-でか-されし次男曰く、供養に飲食-オンジキ-は付物と見込んだ付だが、見どころは、雑の作りを以て季の…

草ふかく水のあふるるよ月

―山頭火の一句―昭和12年初夏の頃か、「層雲」発表の句。この年の山頭火は其中庵にあって、読書に耽ることが多かったようである。道元の「正法眼蔵」を読む際などはかならず正座していたらしい。とはいえ、むろん近くの湯田温泉へは知人らとよく遊蕩にも出か…