2008-06-20から1日間の記事一覧

三里あまりの道かゝへける

<連句の世界−安東次男「風狂始末−芭蕉連句評釈」より>「鳶の羽の巻」−13 吸物は先出来されしすいぜんじ 三里あまりの道かゝへける 去来次男曰く、ハスの花は日の出とともに開き、午後3時頃に閉じる。散る時は一度に花弁が落ちるわけではないが、午後、ほぼ…

風の明暗をたどる

―山頭火の一句―昭和10年師走の6日、 「旅に出た、どこへ、ゆきたい方へ、ゆけるところまで 旅人山頭火、死場所をさがしつつ私は行く! 逃避行の外の何物でもない」 こう日記に書きつけて、彼は其中庵をあとに飄然と旅立った。遡って、その年の8月に自殺未遂…