影もはつきりと若葉

「身は三歳の幼な児」


<風聞往来>


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<ローマ字の氏名表記が変わっている>


かつての常識が時代の推移のなかで非常識になってしまっていることに、ふとしたことで今更ながら気づかされて驚かされることが時々あるものだ。
迂闊ながらローマ字の氏名表記がいつのまにやら変わっていたらしい。
現在の英語授業では「姓−名」の順で教えているのが通常だそうだ。
5月8日付毎日新聞の「はてなの玉手箱」記事によれば、
英語の教科書を出している7社中6社が「姓−名」順で、「名−姓」順の1社も「どちらでもよい」と注釈を付けており、大半の教科書が「姓−名」を採用し始めたのは02年度からというから、今の中学生は、ほとんどが「姓−名」順で習っている、ということだ。
また、この記事によれば、そもそもは00年12月に出された国語審議会の答申による、という。
答申では、「名前というのは使われる社会の文化や歴史を背景として成立したもの」で、「日本人の姓名については、ローマ字表記においても「姓−名」の順(例えばYamada Haruo)とすることが望ましい」とされているそうな。
しかし、日本で発行される日刊英字紙は、いずれも日本人の名を「名−姓」順で記載しており、歴史的人物や江戸時代以前の人名などは、「Toyotomi Hideyoshi(豊臣秀吉)」のように「姓−名」順となり、混乱状態にあるし、政府機関でも表記はばらばらだそうな。
官邸や外務省、経済産業省などはいずれもトップの表記は「名−姓」で、条約の調印などの場合、町村信孝外相は、英語やフランス語 の文書では「Nobutaka Machimura」と署名する。
一方、最高裁は国語審議会の答申を尊重しているのか、「姓−名」を採用している、と。

ケースバイケースで使い分けするなど、こんな不徹底ぶりでは混乱を招くばかりだろう。
変更するならするで、なぜもっと周知徹底しないのか大いに疑問だ。
時間をかけてごく自然に浸透していけばよいではないかと考えているなら、そりゃ考え違いというものだろう。
このあたり、日本政府の外交姿勢とも通底しているいい加減さかもしれない。


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