れいろうとして水鳥はつるむ

<日々余話>


<西風さん流のアウトドア世界満喫>


 エコーで知り合った西風さんが主体となってお友達同士が寄り合ったアウトドア会が18・19日の両日、岡山県建部町にあるたけべの森にて1泊2日の日程で行われた。
私も企画段階からお誘いを戴いていたのだが、折悪しく18日は滋賀県立近代美術館でのイベントが予定されていたので、19日のみ日帰り参加させていただくことにしていた。
 我が家から目的地たけべの森までは200キロ弱。昨日のイベントの疲れを残していたのだろう、まだ眠っている連れ合いと幼な児を叩き起こすようにして軽い朝食をかけ込み、とるものもとりあえず家を出たのが午前8時過ぎだった。阪神高速中国道山陽道を走り継いで、山陽インターから途中旭川沿いにしばらく走ると建部町となる。所要時間約3時間で午前11時過ぎ着。小高い山一体をキャンプ場としたたけべの森の細い参道の両脇にはずっと紫陽花が植えられていたが、花の時期ではないので枯れた花の名残りを抱いた緑ばかりが居並んでいるのを些か残念な思いを抱いて眺めながら急な坂道を走らせていると、ほぼ山頂付近に達したあたりで急カーブとなってなだらかな勾配を少し行くと、左の広場で円卓を囲んで団欒しているグループが居た。と、唯一の顔見知りであるはーさんが此方を覗き込むようにして近寄ってくるので、車の中から手を振ってご挨拶を送る。
 車を降りると、まずは初見のご挨拶。西風さん一家、Naoさん一家とともうにょさん、Hoshiさん一家、それにはーさん。さらにそれぞれの愛犬3頭たちも居た。昨日からの宿泊で、和気藹々、豪華な食と酒と談林に、大いに盛り上がったろう雰囲気の残り香が強く此方に伝わってくるのだが、なにしろ家の幼な児は筋金入りの人見知りゆえ母親にしがみつくようにしていっかな車から降りようとはしない。仕方なく場慣らしのためにと先ずは親子で付近を散策することにした。キャンプ地から少し歩くと瀟洒なホテルがある。その横手の細い道に沿った山腹にはキャビンが幾つか建ち並んでいる。昨夜は各々家族がこのキャビンに泊まったらしく、一つ二つドアも開け放たれたままに、人の温もりを仄かに伝えている。30分ほども時間をつぶしたろうか、みなさんの居るキャンプ地に戻ると、なんと私たち用に円卓が整えられ、テーブルには西風さん丹精のリブ付き肉や焼肉が盛られ、傍らには炭焼き道具がセットされて、「さあ、家族水入らずで心置きなく召し上がれ」と促されるままに腰を下ろす。今日のみ参加の番外の我々にわざわざ取って置いてくれたのだろう。あまりの至れり付くせりに恐縮至極で此方は冷や汗ものなのだが、西風さんたちはすでに十年二十年の知己とばかりに、豪放磊落意に介せず「さあ、どうぞ、どうぞ」とお薦めくださる。いやいや畏れ入りましたと観念(?)して、みなさんのご歓待、ご相伴に与らせて戴いたのだが、その美味しかった事、たらふく堪能してめずらしく昼日中から満腹状態とあいなりました。
 エコーの記事からのみ知る西風さんは、真面目と繊細さ、気配りの長けた几帳面な人と、私には映っていたのだが、そこはアウトドアに悠々遊ぶ大地自然のなかでこそなのか、豪放さを備えたリーダーシップぶりと速射砲のように繰り出す当意即妙のジョークが冴えわたり、百聞は一見に如かず、エコーのなかの文章のみでは計り知れない生身の人の全体像に一気に触れえた感がしました。彼のアウトドア精神はなによりも心の贅沢に満ち溢れているのでしょう。大地自然に身を置いてその風雅を心ゆくまで堪能するには、どれほどの用意周到さと自分たちを律するマナーの細心さが必要であることか。短いひとときの出逢いでしたが、この一事に思い至るに充分な一日ではあったかと思われます。
 ご参加のみなさんにも心からお礼を申し上げねばなりません。
愉しいひとときでした。みなさん、感謝々々です。


Viva! Campオフin岡山。


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