道のべのこなたかなたに‥‥

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Information<四方館Dance Cafe>


−今日の独言−

内閣府の学校教育に関するアンケート結果
 内閣府による学校制度に関する調査アンケートの結果が公表されている。回収サンプルは1270人。
保護者の学校教育に対する満足度は、不満乃至非常に不満が43.2%、どちらともいえないが43.9%。
教育内容の難易度について、易しすぎる乃至どちらかといえば易しいが61.0%を占める。
ゆとり教育の是非については、見直し派が61.6%で、継続派の5.0%を圧倒している。
教員に対する満足度について、満足派27.3%、不満派28.4%で拮抗し、どちらともいえないは44.3%。
などの調査結果とともに併せて、小・中の学校選択制度についても尋ねているが、賛成派が64.2%を占め、反対派は10.1%と少ない。
この調査結果が、即、文科省の教育改革に反映するとも思えぬが、学校選択制度の調査などが導入されているあたり、アンケートの結果も含めて、大いに気がかりな点だ。


<歌詠みの世界−「清唱千首」塚本邦雄選より>

<秋−19>

 道のべのこなたかなたに乱るらし置きそふ露の玉の緒薄   貞常親王

後大通院殿御詠、行路薄。15世紀中葉、後花園院の異母弟。邦雄曰く、露の玉・玉の緒・尾花・花薄と、懸詞風に要約して、さらりと結句に納めたところ見事。上句のややたゆたいをもつ調べと、下句の小刻みな畳みかける調べも、快い対照を生んでいる、と。


 置きまよふ野原の露にみだれあひて尾花が袖も萩が花摺   足利義政

慈照院殿義政公御集、尾花。15世紀後半、足利8代将軍。「尾花が袖」、尾花は穂の出た薄。風に揺れるさまを袖を振って招いているようだ、と擬人化。初句から三句まで、しとどに露を含む尾花が如実に浮かぶ。邦雄曰く、伊勢集に先蹤のある「尾花が袖」を、技巧を凝らして詠いこんだ。その尾花が袖を架空の萩の摺衣へと転移させ、幽玄の景色へと誘う、と。


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