うす霧の籬の花の朝じめり‥‥

Nakahara0509181431

−世間虚仮− 今朝の見出し

福島県、佐藤前知事を逮捕−9億7000万円収賄容疑
木戸ダム発注工事の談合事件−福島疑惑−で、知事実弟の企業所有地を時価を大幅に上回る高嶺で建設業者に9億7000万円で買い取らせたその代金を賄賂として認定したもの。

京都府長岡京市の3歳児餓死の虐待事件−通報5件にも児相動かず。
巨樹地域の自治会はこの虐待を2月から見守りつづけ、民生委員らと連携し、児童相談所に連絡を3回5件取っていたにもかかわらず。

郵政造反組復党へ−安倍首相容認、現職12人を優先
参院選対策に早期一括復党を主張する青木幹雄参院議員会長の意見を受け復党容認へ。
なお落選組議員も12名いるが、青木側はこれら元議員らも一括復党を求めている。

ソフトバンク、自社間通話タダ−独り負けの危機意識、価格競争突入か
同社契約同士なら通話料・メール代が一部の時間帯を除いてすべて無料となる新料金プランを26日から導入。

教育基本法改正案、首相「成立最優先で」−与党、補選勝利で攻勢
愛国心を掲げ、良識ある公民教育を養うとする改正案の早期成立へ本格化。

タリバン政権崩壊から5年、アフガニスタンは今−麻薬、GDPの5割−
国民2500万のうち推計で数百万人が餓死寸前とみられるこの国で、ケシ栽培が激増、麻薬は国内総生産(GDP)の5割を超えるという。


<歌詠みの世界−「清唱千首」塚本邦雄選より>

<秋−78>
 誰が袖に秋待つほどは包みけむ今朝はこぼるる露の白玉  後嵯峨院

後撰集、秋上、題知らず。
邦雄曰く、単に擬人化とは言えない豊かな流れるような自然への愛が、様式化された技法の背後に感じられる。第四句の「今朝は」には、作者の瞠った瞳が、視線が感じられる。新後撰集入集25首、なかにも秋上は最も多く4首。「山深きすまひからにや身にしむと都の秋の風をとはばや」など「露の白玉」とはまた異なった歌風、これも作者の一面であろう、と。


 うす霧の籬(マガキ)の花の朝じめり秋は夕べとたれか言ひけむ  藤原清輔

新古今集、秋上、崇徳院に、百首奉りける時。
邦雄曰く、後鳥羽院の「夕べは秋」は春夕礼讃で、これは秋夕に対しての秋朝讃美。その美の象徴は、朝霧に濡れる垣根の秋草の花、枕草子の「秋はゆふぐれ、夕日のはなやかにさして」を心に置きながらの「たれか言ひけむ」であろう。優雅に異を称えて、新境地を発見するのも、中世の美学の特徴の一つであろうが、この歌など、その典型と言うべきか、と。


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