もみぢ葉の流れてとまる湊には‥‥

Kaze2

−世間虚仮− 困った人々

極私的な、あまりに極私的な私信だが、偶さかこんなものを綴ってみなければならない時もある。

From TA
> N君から メイルが2本入っているが、TAには意味不明。
貴君の翻訳 あるいは意見・感想をお願いする。

> まずは、不足額が生じた経緯を説明し、原因や根拠などを幹事全員の確認課題として共有すること。いつもこれがないまま幹事会が終了してしまったり、次に進んでしまう。貴男の取り纏め確認がないので、それぞれが勝手に思い込んで事態が進行してしまっていることが多くないか。そして、幹事の面々から思っていることをさらけ出してもらうこと。多くの人にストレスが溜まっているようです。

> 20日の反省会どうなったのかな?何の資料も届けずに参加だけしてくれなどとは!それに今回は重要な課題があるというのに。清算がうまくいったのなら、多くの幹事が参加しなくてもいいのかもしれないが。とりあえず、やり繰りを教えてください。


From Shihoh to TA
まず、彼特有の拘りの強さ、攻撃的な性格を考慮しても、今回の拘り方は些か過剰気味とは思えますな。
彼の心理的な背景を考えると、二次会で彼自身もなかば強制的に5000円のカンパ(その場の費用を含む)させられていることが、まず引っ掛かりにあるのではと推察しております。
その上に、幹事全員に赤字の穴埋めを強制するのか、そんな法外な話はあるか、というように私には聞こえます。
清算がうまくいったのなら、多くの幹事が参加しなくてもいいのかもしれないが。」などと言っているのは、20日の土曜日に出席しにくい状況が、喩えばアルバイトなど、あるのではないかな? 赤字清算のために幹事たちに負荷をかけないで済むようなら、自分もわざわざ無理をして出席しなくてもよいかもしれぬ、とこれはあくまでも単なる推測。
大きな赤字を出して、その後始末に幹事全員が穴埋めを余儀なくされるとすれば、問題は大きく、「不足額が生じた経緯を説明し、原因や根拠などを幹事全員の確認課題として共有すること。」というのは、彼流でなくとも一応筋の通った話ではあります。
ただこれほどに拘り、あちこちと連絡を取って、騒ぎを大きくしているのは、正論を通り越して過剰反応、逸脱行為で、その深層の根拠は、始めに記したように「5000円のぼったくり、そりゃないぜ。その上にまだ‥‥そんなバカな!」ということではないかな。
ただ、今次にはじまったことではなく、彼の存在はなにかと周囲を波立てる。
いつかどこかで、これを押さえ込む、封じ込める必要はあるでしょう。それについて今回をひとつの機会とするかせぬか、考える必要はありましょう。
彼のやり口はやり口として、少なくとも代表幹事の進め方には異議申立てをしているのであって、たえず不信任を突きつけているといってもいい訳で、この際、彼の一連の異議申立てを、代表幹事への不信任案として受けとめ、逆手ながら此方側から幹事会に提議し諮る手もありますな。
些か荒療治ですが。


From TA
君の解釈もやっぱり そうか・・・困ったものだ。
10/17の代表幹事会にてメイルを公開し、協議も考えたが、彼に同調しつつある彼女がいるのでいかがなものかと思い、貴君に相談した次第。
荒治療が必要かもしれない。しかしあくまで最後の手段としたい。半日考える。


From Shihoh to TA
「彼に同調しつつある彼女」とは誰のこと?
もしそれがK女史ならば、むしろ愈々私としては捨て置けませぬ。

抑も、同窓会などというのは、対象は15期生と限定されながらも、まったく任意の団体で、各会員に対してなんらの強制力ももちません。
全同窓生を対象とした市岡同窓会ならば100周年記念行事を機に、同窓会館などという不動産を所有(といっても実際の登記名は同窓会ではないようですから、厳密には所有とは言い難いのですが)しており、その時点でNPO法人などにすべきかと、私などは考えますが、15期会に関しては、将来においてもそんなことはあり得ないから、規約を設け、代表幹事といい、幹事会といっても、すべてはこの任意の団体たるネットワーク組織に、ひたすら下支えのサービス機能を負うばかりのものです。
一旦、規約を作り、組織図を描いてみせると、どうしても上部構造から下部構造へとヒエラルキーがあるかのごとく見えましょうが、そんなものはまったくの幻想にしか過ぎなく、実態は余暇利用のボランティアでしかありません。

さて、N君という人は、その家族関係においてはいざ知らず、他者をも含むグループ活動となれば、どんな場所においても「お騒がせマン」にならざるを得ないという性癖の人のようです。
地方公務員だったからそんな彼をまだしも包容し得てよかったようなものの、民間だったら激しい衝突の繰り返しでどうなっていたか、想像するのも困難なほどでしょう。

今回、大きな赤字を作ってしまったこと、あくまでもその金銭上の問題の根拠は、ビュッフェ方式から個別料理へと転換したこと、それによって当初見積額に税サ込115000円が課されることを、代表幹事一同やすやすと見逃したこと。
もう一点が、恩師招待の寄付金が、11名中2名ですか、想定外に低かったことの見誤り、
この二点に尽きる訳ですが、金銭上はともかく、ではなぜこの程度の初歩的なミスが生じるような醜態を演じる代表幹事会や幹事会であったかを考える必要はありましょう。
私がホテルサイドに「してやられた」と言っているのは、言い換えれば「N問題」ならず「K問題」を差して言い換えているにすぎません。

彼女のサービス機能の本質は一言でいえばどこまでも「名誉職」です。
どうしてもこの名誉職としてしか機能できないKについては我々みな百も承知ですが、彼女がホテルの折衝役窓口なのですから、われわれ他の者が迂闊にもこれに対しチェック機能を果たさなかったのは大失態でした。
ただ、これまでも新年会であれ忘年会であれ、また幹事会の流れの食事会であれ、彼女が自分の「顔を利かし」、彼女の「お世話」で、殆どのことが動いてきました。
こういう人は、自分の泳ぎたいようにしか泳ぎませんから、我々としても眼に余らばともかく彼女流をなるだけ許容し、それに乗るかのようにしながら事を運んできたのが、およそ実情でしょう。
おまけに、これまでは彼女が会計であり実際に「金」を握っていたので、今回のような問題が起きなかったという一面があります。
引き続き今回も彼女が会計であったら、ひょっとすると彼女でさえも初期の変更段階で、或いはしばらく経ってからでも問題に気づいたかもしれません。
「泳ぎたいように泳いでいる人」は、ほとんどの行為が無意識に選択されており、なかなか学習することがない。
これまでは、自分が金を握っていたから、その出入、収支には彼女なりに敏感にならざるを得ない。どうなるか心配もするから頭で算盤をはじく。今回、彼女はホテルとは自ら交渉役を任じながら、その役目は打棄ったままにしてしまった。そんなこと考えもしなかった。
そんな彼女の落とし穴が、我々みんなの落とし穴ともなった訳です。
したがって、冒頭に記したように、「彼に同調する彼女」がもし「K女史」であれば、
私としては、この騒ぎ愈々見逃しがたく、不信任動議同然のものとして、幹事会にて存分に話し合うべしと考えますが、如何に?


<歌詠みの世界−「清唱千首」塚本邦雄選より>

<秋−132>
 もみぢ葉の流れてとまる湊には紅ふかき波や立つらむ  素性

古今集、秋下。
邦雄曰く、藤原高子が春宮の御息所であった時に月次屏風の「龍田川」に添えられた歌。業平の百人一首歌「からくれなゐに水くくるとは」も同じ屏風歌で、この2首古今集にも並んで入選しているが、素性の深紅の波の方が遙かに面白い。龍田川を絵に譲って、歌が普遍性を得たところもよい。代表作「柳桜をこきまぜて」と好対照をなす秀句である、と。


 とどまらぬならひありとは慰めて秋も別れぬきぬぎぬの空  亀山院

亀山院御集、暮秋詠十首和歌、暮秋別恋。
邦雄曰く、亀山院の皇子・皇女は30人に余り、嵯峨帝の80余人に次いで歴代2位と伝える。勅撰入集107首、歌人天皇後嵯峨に似て、その詩才は抜群、この季節と愛人との二つの別れを兼ねて歌った「暮秋別恋」も、曲線を描く優美な調べは並ならぬ味わいがある。続拾遺・秋下の「紅葉をば今ひとしほと言伝ててむしぐるる雲の末の山風」も胸に沁む、と。


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