ふりかへらない道をいそぐ

Db07050910118

―世間虚仮― 比例候補が足りない!?

真夏の長い闘い、衆院選もいよいよ大詰めだが、大勝ちしそうな勢いの民主党に、当初予測を超えたまことに悩ましい問題が持ち上がっている。

小選挙区候補はほぼおしなべて比例ブロック候補にも名前を連ねているのだが、これは重複立候補を認めた所為で、小選挙区で惜しくも他候補者に敗れた場合、惜敗率の高い順に比例区で当選できるという仕組みだ。この選挙制度が導入された平成8年当時、惜敗率による比例復活などわかりにくい制度そのものにずいぶん面喰らったものだが、それも今回でもう5度目になるとか、とかく疑問視や批判の的になってきたにもかかわらず、改められぬままきてしまった。

ところが、今回の選挙結果ではとんでもない珍現象が起こりそうだと、ここにきて心配されているのは、雪崩現象的に全国の小選挙区民主党が大勝した場合、比例復活組の対象者が激減するわけだから、11の各ブロック比例獲得票に対して、当選すべき候補者そのものが不足する事態が起こることになるというもの。この場合どうなるかといえば、次点の他党候補が繰り上がることになるのだから、おかしなことに敵対する自民党候補が漁夫の利を得ることになったりもするわけだ。

こんな例が過去にもなかったわけではないが、それはほんの1.2例のことで、これまでさして大きな問題にならないままきた。しかし、今回予測されるのは、比例ブロック各所で起こりそうだというのである。
そもそも重複立候補なるもの自体、どうにも首を捻らざるを得ない制度で、政治家どもが自分の都合のよいようにいじくり回してきた選挙制度が、ここへきてとんでもない欠陥を曝け出すことになりそうな訳だ。

―山頭火の一句― 昭和5年の行乞記、10月22日の稿に
10月22日、曇、行程3里、福島、富田屋

おだやかな眼ざめだつた、飲み足り話し足り眠り足つたのである、足り過ぎて、疲れと憂ひとを覚えないでもない、人間といふものは我儘な動物だ。

8時出立、途中まで紅闘二兄が送つて下さる、朝酒の酔が少しずつ出てくる、のらりくらり歩いてゐるうちに、だるくなり、ねむくなり、水が飲みたくなり、街道を横ぎらうとして自動車乗りに怒鳴りつけられたりする。-略-

油津で同宿したことのある尺八老とまた同宿になつた、髯のお遍路さんは面白い人だ、この人ぐらい釣好きはめつたにあるまい、修行そつちのけ、餌代まで借りて沙魚釣だ、だいぶ釣つてきたが自分では食べない、みんな人々へくれてやるのである、−ずいぶん興味のある話を聞いた、沙魚の話、鯉の話、目白飯の話、鹿打失敗談、等、等、等−彼はさらに語る、遍路は職業としては20年後てゐる、云々、彼はチヤームとか宣伝とか盛んにまた新しい語彙を使ふ。

※表題句の外、8句を記す

―四方のたより―今日のYou Tube-vol.47-
四方館DANCE CAFEより
「出遊-あそびいづらむ-天河織女-あまのかわたなばた-篇」Scene.9

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―世間虚仮― 比例候補が足りない!?

真夏の長い闘い、衆院選もいよいよ大詰めだが、大勝ちしそうな勢いの民主党に、当初予測を超えたまことに悩ましい問題が持ち上がっている。

小選挙区候補はほぼおしなべて比例ブロック候補にも名前を連ねているのだが、これは重複立候補を認めた所為で、小選挙区で惜しくも他候補者に敗れた場合、惜敗率の高い順に比例区で当選できるという仕組みだ。この選挙制度が導入された平成8年当時、惜敗率による比例復活などわかりにくい制度そのものにずいぶん面喰らったものだが、それも今回でもう5度目になるとか、とかく疑問視や批判の的になってきたにもかかわらず、改められぬままきてしまった。

ところが、今回の選挙結果ではとんでもない珍現象が起こりそうだと、ここにきて心配されているのは、雪崩現象的に全国の小選挙区民主党が大勝した場合、比例復活組の対象者が激減するわけだから、11の各ブロック比例獲得票に対して、当選すべき候補者そのものが不足する事態が起こることになるというもの。この場合どうなるかといえば、次点の他党候補が繰り上がることになるのだから、おかしなことに敵対する自民党候補が漁夫の利を得ることになったりもするわけだ。

こんな例が過去にもなかったわけではないが、それはほんの1.2例のことで、これまでさして大きな問題にならないままきた。しかし、今回予測されるのは、比例ブロック各所で起こりそうだというのである。
そもそも重複立候補なるもの自体、どうにも首を捻らざるを得ない制度で、政治家どもが自分の都合のよいようにいじくり回してきた選挙制度が、ここへきてとんでもない欠陥を曝け出すことになりそうな訳だ。

―山頭火の一句― 昭和5年の行乞記、10月22日の稿に
10月22日、曇、行程3里、福島、富田屋

おだやかな眼ざめだつた、飲み足り話し足り眠り足つたのである、足り過ぎて、疲れと憂ひとを覚えないでもない、人間といふものは我儘な動物だ。

8時出立、途中まで紅闘二兄が送つて下さる、朝酒の酔が少しずつ出てくる、のらりくらり歩いてゐるうちに、だるくなり、ねむくなり、水が飲みたくなり、街道を横ぎらうとして自動車乗りに怒鳴りつけられたりする。-略-

油津で同宿したことのある尺八老とまた同宿になつた、髯のお遍路さんは面白い人だ、この人ぐらい釣好きはめつたにあるまい、修行そつちのけ、餌代まで借りて沙魚釣だ、だいぶ釣つてきたが自分では食べない、みんな人々へくれてやるのである、−ずいぶん興味のある話を聞いた、沙魚の話、鯉の話、目白飯の話、鹿打失敗談、等、等、等−彼はさらに語る、遍路は職業としては20年後てゐる、云々、彼はチヤームとか宣伝とか盛んにまた新しい語彙を使ふ。

※表題句の外、8句を記す

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四方館DANCE CAFEより
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