ふる郷の言葉なつかしう話しつづける

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Information-四方館 DANCE CAFF-「出遊−上弦月彷徨篇」

―山頭火の一句― 昭和5年の行乞記、11月3日の稿に
11月3日、晴、梢寒、延岡町行乞、宿は同前

だいぶ寒くなつた、朝は曇つていたが、だんだん晴れわたつた、8時半から3時半まで行乞する、近来の励精である。

今日の行乞相はたしかに及第だ、乞食坊主としてのすなほさとほこりとを持ちつづけることが出来た、勿論、さういふものが残つてゐるほど第二義的であることは免れないけれど。

うるかを買はうと思つたがいいのがなかつた、松茸を食べたいと思ふが、もう季節も過ぎたし、だいたい此地方では見あたらない、此秋は松茸食べなかつただけぢやない、てんで見ることも出来なかつた、それにしても故郷の香り高い味はひを思ひ出さずにはゐられない。

新米のお客さん4人、みんな同行だ、話題は相変らず、宿の事、修行の事、そしてヨタ話。

※表題句の外、1句を記す

―四方のたより― Goodbye Arisa

アソカ学園は宗教法人浄光寺の経営する保育園である。今日は11:00から2階の本堂でRYOUKOの一周忌法要、そして12:00から3階の講堂兼運動室では稽古と、ダブルでお世話になる。

法要のあとの会席も終えて稽古場へと私が移動したのは、もう午後2時を過ぎていたか。まず、ありさの姿が眼に入った。かれこれ2ケ月ぶりに見る彼女だが、この日でお別れ、来週からは東京に移り住んで、SBA-Sofia Ballet Academy-に通うことになる。

稽古を終えた頃、ゆりママも、ヤングパパも、一緒に、お別れにやってきた。いつものように、いつもの店で。なにしろ二度の上京暮しで、やっとありさが踏み出すべき道を見出したのだから、話題はふんだん、容易に尽きそうにはない。

東京の向こうに見えるのは、サンクトペテルブルクのVaganova Ballet Academyか、それともモスクワのBolshoi Ballet Schoolか。2年後、3年後のありさは、どんな成長を見せてくれるのだろうか、正直なところ一抹の不安が脳裡をかすめないわけではないが、ここはポンと背中を押してやるべきところだと思う。

汝自身を知れ
おのが器は大器たりや、その器にいかに水を盛るか
それは一大難事にはちがいないが
悠然と羽ばたいて欲しい。

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