また逢ふまでの霜をふみつつ

Dc09070773

Information – CASO版/四方館 Performance

二上山夢験」-ふたかみやまゆめのあらはれ-
折口信夫死者の書」より
語り-林田鉄/舞い-末永純子/奏で-大竹徹・田中康之
10/31-SAT- PM7:00〜

―山頭火の一句― 昭和5年の行乞記、12月4日の稿に

12月4日、晴、行程6里、汽車でも6里、笹栗町、新屋。
冷たいと思つたら、霜が真白だ、霜消し酒をひつかけて別れる、引き留められるままに次良居4泊はなんぼなんでも長すぎた。

11時の汽車に乗る、乗車券まで買つて貰つてほんたうにすまないと思ふ、そればかりぢやない、今日は行乞なんかしないで、のんきに歩いて泊まりなさいといつて、ドヤ銭とキス代まで頂戴した、-略-

次良さんよ、幸福であつて下さい、あんたはどんなに幸福であつても幸福すぎることはない、それだのに実際はどうだ、次良さんは商売の調子が良くないのである、日々の生活も豊かでないのである。-略-

此宿はよくない、お客さんは私一人だ、気儘に読んだり書いたりすることが出来たのは勿怪の幸だつたが。
さみしいなあ−ひとりは好きだけれど、ひとりになるとやつぱりさみしい、わがままな人間、わがままな私であるわい。

※表題句の外、16句を記す

―四方のたより― CASO週間の幕開け

兪々、CASOにおける「デカルコマニィ的展開/青空」展が、幕を開けた。
今日はPM5:00頃から、小嶺由貴がデカルコ・マリィと踊っている筈だ。

私は、夕刻からはインド舞踊の茶谷祐三子の稽古に付合うと約していたので、昼間に冷やかし気味のお邪魔をしてきた。今回は作品を出品している松石君も顔を出していた。

「2時過ぎに帰らなくちゃならないから」と言ったら、デカルコ・マリィが「それじゃ」と、帰る間際に、短い時間ながら踊って観せてくれた。相変わらずのサービス精神、これが彼の真骨頂だ。

なにより関係者自身がそれぞれに、この一週間を愉しめばいい、そういうイベントだ。