恋猫の声も別れか

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−日々余話− Soulful Days-31- 検察、現場検証へ

12月中には出されるであろうと期待された大阪地検の審判-甲乙運転手への刑事処分-は、結局は音沙汰なしのまま年が越され、はや1月も大寒を過ぎ月末を迎えようとしている。

この間、こうまで結論を長引かせるのはいったい何か、やはり警察の調書と矛盾する審判を下せしめるのは困難かなどと、一抹の不安やら疑念に襲われては焦燥に駆られるといった始末で、どうにも気の霽れぬ日々が続いてきた。

そこへM運転手からの久々のメール、昨夕のことだ。彼とは暮の25日に会っていたからちょうど一ヶ月ぶりの音信。それによれば、検察はあらためて事故当時の現場検証を実施する意向で動いているとの由、その協力要請がM運転手の会社-MKタクシー-にも既になされているらしい。

これが本当なら、まぎれもなく吉報である。現場検証の日程はいまだ確定しておらず、M運転手にもその連絡はまだないが、この情報がMKタクシー側の弁護士からもたらされたものだけに信憑性は高く、早晩実施されることはまずまちがいないだろう。

抑も検察があらためて現場検証をしようというからには、検察にあがってきた警察の調書や捜査判断に大きな問題点があるという認識なしにはありえなかろう。此方が要請したドライブレコーダーの分析から推定される事故状況と、警察における捜査報告や調書に抜き差しならぬ齟齬や矛盾があり、これらの欠陥や誤認を明々白々のものにしなければならないということだ。さらに突っ込んでいうなら、検察の判断はすでに警察の捜査・調書をかなりの部分否定せざるを得ないという心証を得ており、検察による現場検証の実施はこれを確定させるための、いわば通過儀礼となるべきものだろう。

やっと、ここまで来たか‥たまらず深い息をつく、
もうすぐだ、もうすぐ‥、霽れる日は、もう近いのだ。

―山頭火の一句― 「三八九-さんぱく-日記」より-28-
1月24日、うららかだつた、うららかでないのは私と彼女の仲だつた。

米の安さ、野菜の安さ、人間の生命も安くなつたらしい。
朝湯のこころよさ、それを二重にする朝酒のうまさ。

※表題句は前日の句より

句も書き留めていなければ、記したのもたった二行。別れた筈の妻・サキノとのあいだに何があったか、本文ではなく天候の欄に「うららかでないのは」と記したは、触れれば止めどもなく露わになろうおのれ自身の不甲斐なさ、自己嫌悪の姿であったか‥。「人間の生命もやすくなつたらしい」と記した裏に忍ばせたものは‥、などと想像を逞しくせざるをえない。

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