磯に足跡つけてきて別れる

Dancecafe081226078

―山頭火の一句― 昭和5年の行乞記、12月15日の稿に
12月15日、晴、行程2里、そして汽車、熊本市、彷徨。

けふも大霜で上天気である、純な苦味生さんと連れ立つて荒尾海岸を散歩する-末光さんも純な青年だつた、きつと純な句の出来る人だ-、捨草を焚いて酒瓶をあたためる、貝殻を拾つてきて別盃をくみかはす、何ともいへない情緒だつた。

苦味生さんの好意にあまえて汽車で熊本入、百余日さまよいあるいて、また熊本の土地をふんだわけであるが、さびしいよろこびだ、寥平さんを訪ねる、不在、馬酔木さんを訪ねて夕飯の御馳走になり、同道して元寛さんを訪ねる、11時過ぎまで話して別れる、さてどこに泊らうか、もうおそく私の泊るやうな宿はない、宿はあつても泊るだけの金がない、ままよ、一杯ひつかけて駅の待合室のベンチに寝ころんだ、ずゐぶんなさけなかつたけれど。‥

※表題句の外、11句を記す、その中に
「霜夜の寝床が見つからない」

―表象の森―日蝕-にっしょく-

久方ぶりにDanceCafeの動画をYou Tubeにuploadした。
9月26日の「出遊-あそびいづらむ-上弦月彷徨篇-じやうげんのつきさすらひ篇-」から、
先ずは冒頭のScene.1「日蝕-にっしょく-」である。

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