2005-01-01から1年間の記事一覧

秋深み黄昏どきのふぢばかま‥‥

Shihohkan Improvisation>−今日の独言−波乱の幕あけ、濃霧でコールド 昨夜、日本シリーズの第一戦をTVで観ていたが、なんと濃霧でコールドとはとんでもない幕開けになったものだ。試合は中盤以降、ロッテが圧倒、終盤での阪神の明日につながる反撃が期待され…

晴れずのみものぞ悲しき‥‥

−今日の独言−ふりかえってみれば‥‥。 図書館で借りてきた今は亡き市川浩の「現代芸術の地平」をざっと読了。 彼特有の現象学的身体論でもって60年代、70年代に活躍した建築・美術・演劇・舞踊などの作家たちの仕事を読み解いた論集。演劇でいえば、夭逝した…

秋の田の穂の上に霧らふ‥‥

−今日の独言−米兵、タリバン兵士の遺体を焼く アフガニスタン南部で旧タリバン政権の兵士らと交戦した米兵駐留部隊が、死亡したタリバン兵士2名の遺体を焼却した上で、「仲間の遺体を取り返すこともできないのか」と挑発している映像がオーストラリアのTVで…

日が山に、山から月が、柿の実たわわ

−今日の独言−撤退つづく海外メディア 「報道写真家から」というブログがある。中司達也さんというフリーの報道カメラマンが、海外ルポから国際政治、旅行記など思うにまかせて書き継いでいる。時々読ませていただくのだがテーマ性も明確で問題への肉薄もしっ…

契りとて結ぶか露のたまゆらも‥‥

−今日の独言−異彩を放つ本歌取り「続 明暗」 漱石の「明暗」を読んでもいないくせに水村美苗の「続 明暗」を読んでみた。いわば本歌取りを鑑賞して未知の本歌を偲ぶという、本末転倒と謗りを受けても仕方のないような野暮なのだろうが、それなりにおもしろく…

葛の葉のうらみにかへる‥‥

−今日の独言−四面楚歌か? 市長辞任、出直し選挙。 関市長が辞任を表明した。 職員厚遇問題で昨年から叩かれつづけている大阪市は深刻な財政破綻を抱えてもはや重篤状態だが、旗を振る関市長の再建策は、足並み揃わぬ与党会派の理解を得ながらの調整作業や推…

人ぞ憂きかきなす琴の調べだに‥‥

−今日の独言−事件は、偶然のように‥‥ 身体表現における即興の場などというものは、その人自身の既存の呪縛から解き放たれるためには、いったいなにがヒントになったりキッカケを生みだすか、まったく予測のつけがたいものだ。 昨日は稽古場で、数日前に記事…

吹きしをる四方の草木の裏葉見えて‥‥

−今日の独言−塩野七生の「ローマ人の物語」 一昨日、昨日と、気分転換に塩野七生の「ローマ人の物語」シリーズを久し振りに読んでいた。文庫版では現在すでに23巻まで刊行されているというのに、私が手にしたのは6巻と7巻。まだカエサルの登場以前である。ま…

こほろぎに鳴かれてばかり

−今日の独言−ブロンボス洞窟の巻貝 南アフリカのブロンボス洞窟で発見された巻貝の貝殻は、7万5000年前近く前に人類がビーズ飾りを作るために孔をあけられ、最古の装身具だったと推測されている。孔のあいた貝殻ビーズのほかに、骨器で文様を掘られたオーカ…

ありし夜の袖の移り香消え果てて‥‥

−今日の独言−進まぬパキスタン被災者救出。 パキスタン地震の被災者救出が遅々として困難を極めている。地震発生が8日午前8時50分、学校では授業がすでに始まっていた時間帯。さらには断食月に入った直後だけに家屋内に居た人々が多かった。丸4日経っても被…

影うつりあふ夜の星の‥‥

−今日の独言− 高村薫の「レディ・ジョーカー」を読む。 二段組で上下巻850頁余の長篇はさすがに一気呵成という訳にはいかない。 前半は輻輳した運びに些か冗漫さがついてまわりなかなか読み進まなかったが、上巻の終盤あたり「事件」以後は太い縒糸のごとく…

狩りくらし七夕つ女に宿借らむ‥‥

−今日の独言−「キューポラのある街」の早船ちよさんの訃報。 映画「キューポラのある街」の原作者で知られた児童文学者、早船ちよさんの訃報が9日報じられた。享年91歳、老衰によるとあるから、天寿をまっとうした静かな往生であったろう。 原作の小説は1959…

契らねど一夜は過ぎぬ‥‥

−今日の独言−紀宮の皇族退職金? 1億5250万円。 皇室経済法という法律があるそうだ。紀宮が結婚によって近く皇族から離れることになるが、その折に一時金として支払われる金額が1億5250万円と決まったことが報道されている。いわば皇族退職金のようなものだ…

秋といへど木の葉も知らぬ‥‥

<身体・表象> −14 <右−左と超越> 子どもが右と左を区別するようになるのは、上−下や、前−後に比べてはるかに遅く、ほぼ6歳前後といわれる。これは右利き、左利きの利き手が安定する時期ともほぼ重なっている。利き手は文化による強制力もあるが、一般に…

暮れゆかば空のけしきもいかならむ‥‥

−今日の独言− ひらかたパークの菊人形 −参照− 明治43(1910)年、京阪電車の開通記念として始まり、96年もの歴史をもつという、ひらかたパークの菊人形が12月4日の最終日をもって幕が閉じられる。 敗戦時の昭和19(‘44)、20(’45)年の二回のみ欠かしただけで、毎…

またあふまじき弟にわかれ泥濘ありく

−今日の独言− 有終の美、岡田阪神のリーグ最終戦。 今夜の試合が阪神の今季最終戦だったが、またも見事な試合で観客を魅了してくれた。 横浜を相手に、最多勝のかかった下柳が延長10回を投げ切って、鳥谷のサヨナラホームランで勝負を決めた。 すでにリーグ…

吹く風は涼しくもあるか‥‥

<歌詠みの世界−「清唱千首」塚本邦雄選より>−今日の独言− アタリ、ハズレ、どっち? 昨日(10/3)、プロ野球の高校生を対象としたドラフト会議で、籤引きの勘違いから二件ものドンデン返しとなる騒動が起こったという。ハズレ籤をアタリと勘違いして発表さ…

秋来ぬと目にはさやかに‥‥

<歌詠みの世界−「清唱千首」塚本邦雄選より>−今日の独言− 10月1日、インドネシアのバリ島テロで、死者22名、負傷者107名にのぼると報道されている。 不幸にも犠牲となった死者のうち日本人1名(青森県)が含まれていた。新婚の旅先での不慮の災厄。誠にお気…

落ちかかる月を観てゐるに一人

<身体・表象> −13 <方向性と超越 −1> 上−下、右−左、前−後という空間的・方向的な対概念から成る超越の座標について。 この座標系は、デカルト−ニュートン的な均質空間のそれではなく、 あるパースペクティヴに基づいて、方向性をもった非均質的な空間を…

歩きつづける彼岸花咲きつづける

<風聞往来> moonbaseさんの「阪神優勝と楽天の黒字に見る野球経営」にトラックバックしています。 <岡田阪神優勝−黄金期の幕開け。‥‥デモ、ネ?> 成程、甲子園球場での優勝は格別なものだった。 一昨年の優勝も甲子園での胴上げだったが、 ディゲームの…

ぶらさがつている烏瓜は二つ

<古今東西−書畫往還> <愛は生物学的な事実− D.モリス「ふれあい−愛のコミュニケーション」> 昔、動物行動学者デズモンド・モリスの「裸のサル」を読んだのはいつのことだったか。おそらく30年くらいは遡るのだろう。このほど些か気まぐれを起こして同じ…

水に雲かげもおちつかせないものがある

<日々余話><Viva! Campオフin 岡山−二次報告> 先の19日、岡山県「たけべの森」キャンプ場で催された、 エコー仲間の西風さん流のアウトドア世界に愉しく遊ばせていただいたことについては20日付で紹介したが、 その折の写真を同じく参加していたNaoさん…

松風すずしく人も食べ馬も食べ

<芸能考−或は−芸談>−03 <盆踊りと口説−くどき> 儀式化、行事化した念仏踊りは中世・近世を経て大規模となり、祖霊供養や精霊送りの「大念仏」と呼ばれるようになるが、いつしかその合い間には盆踊りをともなうようになる。より娯楽的な要素の挿入である…

百舌鳥啼いて身の捨てどころなし

<古今東西−書畫往還> <ことばあそびうた−生と死のマンダラ図> いちのいのちはちりまする にいのいのちはにげまする さんのいのちはさんざんで よんのいのちはよっぱらい ごうのいのちはごうよくで ろくのいのちはろくでなし しちのいのちはしちにいれ は…

まことお彼岸入りの彼岸花

<身体・表象> −12 <芭蕉、蕪村、一茶の三様態> 加藤楸邨氏は著書「一茶集句」のなかで、芭蕉、蕪村、一茶の句の世界を対照して、詩人の発想を三つの型に分類している。 芭蕉には「滲透」型、蕪村には「構成」型、そして一茶には「反射」型とそれぞれ冠し…

れいろうとして水鳥はつるむ

<日々余話> <西風さん流のアウトドア世界満喫> エコーで知り合った西風さんが主体となってお友達同士が寄り合ったアウトドア会が18・19日の両日、岡山県建部町にあるたけべの森にて1泊2日の日程で行われた。 私も企画段階からお誘いを戴いていたのだが、…

うしろから月のかげする水をわたる

<古今東西−書畫往還> <歴史に隠れた地下茎−「阿片王−満州の夜と霧」> ノンフィクション、資料とそれに基づく取材や調査、さらには推理を絡ませながら歴史の裏面によく肉薄した力作といえる。 満州の夜と霧とでもいうべき深い闇に溶け込んで容易に姿を見…

いつも一人で赤とんぼ

「四方館 Dance Performance」 <言の葉の記> <爽やか−澄む> やっと秋らしくなってきた。 昼下がり暑気はのこるものの朝夕の風は爽やか、 晴れた空の大気は清澄さを増してきた。 春は「麗らか−うららか」「長閑−のどか」に対し 秋は「爽か−さわやか」「澄…

秋となつた雑草にすわる

「四方館 Dance Performance」 <日々余話> <エコログ一周年の記念日> 昨年の今日、9月15日にエコログをはじめた。 一周年の記念日を無事迎えたわけだ。 因みに、ココログに併載をはじめたのは遅れること一週間、9月22日となっており、 gooには10月26日、…

へうへうとして水を味ふ

「四方館 Dance Performance」 <日々余話> <我が家のご用達温泉> 昨日、久しぶりに我が家の御用達温泉、神戸市灘区の「灘温泉」へと足を運んだ。 30℃あまりの源泉風呂とよく工夫された4種のジャクジーもありがたいが、特筆ものは直径3/4分(2cm)管ほどの…