2009-01-01から1年間の記事一覧

日向の羅漢様どれも首がない

―山頭火の一句― 昭和5年の行乞記、12月12日の稿に 12月12日、晴、行程6里、原町、常磐屋思はず朝寝して出立したのはもう9時過ぎだつた、途中少しばかり行乞する、そして第十七番の清水寺へ詣でる、九州西国の札所としては有数の場所だが、本堂は焼失して再興…

うらゝかな今日の米だけはある

Information – 四方館のWork Shop 四方館の身体表現 -Shihohkan’s Improvisation Dance- そのKeywordは、場面の創出。 場面の創出とは そこへとより来たったさまざまな表象群と そこよりさき起こり来る表象群と、を その瞬間一挙に まったく新たなる相貌のも…

行き暮れて水の音ある

―山頭火の一句― 昭和5年の行乞記、12月10日の稿に 12月10日、晴、行程6里、善導寺、或る宿9時近くなつて、双之介さんに送られて、田主丸の方へ向ふ、別れてから、久しぶりに行乞を初めたが、とても出来ないので、すぐ止めて、第十九番の札所に参拝する、本堂…

みあかしゆらぐなむあみだぶつ

―山頭火の一句― 昭和5年の行乞記、12月9日の稿に 12月9日、雨后曇、双之介居滞在-本郷上町今村氏方-よい一日だつた、勧められるままに滞在した、酒を飲んでものを考へて、さいどうしようもないが、どうしようもないままでよかつた、日記をつけたり、近所のお…

たゝへた水のさみしうない

―山頭火の一句― 昭和5年の行乞記、12月8日の稿に 12月8日、晴后曇、行程4里、松崎、双之介居。8時頃、おもたい地下足袋でとぼとぼ歩きだした、酒壺洞君に教へられ勧められて双之介居を訪ねるつもりなのである、やうやく1時過ぎに、松崎といふ田舎街で「歯科…

ころがつてゐる石の一つは休み石

Information – 四方館のWork Shop四方館の身体表現 -Shihohkan’s Improvisation Dance- そのKeywordは、場面の創出。場面の創出とは そこへとより来たったさまざまな表象群と そこよりさき起こり来る表象群と、を その瞬間一挙に まったく新たなる相貌のもと…

死ねない人の鈴が鳴る

Information – CASO版/四方館 Performance 「二上山夢験」-ふたかみやまゆめのあらはれ- 折口信夫「死者の書」より 語り-林田鉄/舞い-末永純子/奏で-田中康之 10/31-SAT- PM7:00〜―山頭火の一句― 昭和5年の行乞記、12月6日の稿に 12月6日、雨、福岡見物…

十二月の風も吹くにまかさう

Information - CASOにおける「デカルコマニィ的展開/青空」展「土曜の夜-10/31-は、Candle Night Performance」 絵画・造型、写真、音楽、舞踊、演劇 多ジャンルの多彩な顔ぶれが集合 CASOにおける「デカルコマニィ的展開/青空」展の 野外篇パフォーマンス When…

また逢ふまでの霜をふみつつ

Information – CASO版/四方館 Performance「二上山夢験」-ふたかみやまゆめのあらはれ- 折口信夫「死者の書」より 語り-林田鉄/舞い-末永純子/奏で-大竹徹・田中康之 10/31-SAT- PM7:00〜―山頭火の一句― 昭和5年の行乞記、12月4日の稿に12月4日、晴、行程…

雑巾がけしてる男の冬

Information-土曜の夜-10/31-は、Candle Night Performance絵画・造型、写真、音楽、舞踊、演劇 多ジャンルの多彩な顔ぶれが集合 CASOにおける「デカルコマニィ的展開/青空」展の 野外篇パフォーマンス When?−10.31-SAT- PM8:00〜PM8:45 Where?−CASOのある海…

猫もいつしよに欠伸するのか

Information – CASO版/四方館 Performance 「二上山夢験」−折口信夫「死者の書」より 語り-林田鉄/舞い-末永純子/奏で-大竹徹・田中康之 10/31-SAT- PM7:00〜―山頭火の一句― 昭和5年の行乞記、12月2日の稿に 12月2日、曇、何をするでもなしに、次良居滞在…

捨炭車ひとりで上下する月の捨炭山

Information-土曜の夜-10/31-は、Candle Night Performance 絵画・造型、写真、音楽、舞踊、演劇 多ジャンルの多彩な顔ぶれが集う 「青空展」番外篇パフォーマンス When?−10.31-SAT- PM8:00〜PM8:45 Where?−CASOのある海岸通散歩道埠頭広場にて―山頭火の一句…

笠も漏りだしたか

Information – CASO版/四方館 Performance 「二上山夢験」−折口信夫「死者の書」より 語り-林田鉄/舞い-末永純子/奏で-大竹徹・田中康之 10/31-SAT- PM7:00〜―山頭火の一句― 昭和5年の行乞記、11月30日の稿に 11月30日、雨、歓談句作、後藤寺町、次良居果…

ボタ山のまうへの月となつた

Information - CASOにおけるデカルコマニィ的展開「青空」展―山頭火の一句― 昭和5年の行乞記、11月29日の稿に 11月29日、晴、霜、伊田行乞、緑平居、句会大霜だつた、かなり冷たかつた、それだけうららかな日だつた、うららかすぎる一日だつた、ゆつくり伊田ま…

谺谺するほがらか

Information – 四方館のWork Shop四方館の身体表現 -Shihohkan’s Improvisation Dance- そのKeywordは、場面の創出。 場面の創出とは そこへとより来たったさまざまな表象群と そこよりさき起こり来る表象群と、を その瞬間一挙に まったく新たなる相貌のも…

夕日の机で旅のたより書く

Information - CASOにおけるデカルコマニィ的展開「青空」展―山頭火の一句― 昭和5年の行乞記、11月27日の稿に 11月27日、晴、読書と散歩と句と酒と、緑平居滞在緑平さんの深切に甘えて滞在することにする、緑平さんは心友だ、私を心から愛してくれる人だ、腹の…

ボタ山の下でまた逢へた

Information – 四方館のWork Shop四方館の身体表現 -Shihohkan’s Improvisation Dance- そのKeywordは、場面の創出。場面の創出とは そこへとより来たったさまざまな表象群と そこよりさき起こり来る表象群と、を その瞬間一挙に まったく新たなる相貌のもと…

まつたく裸木となりて立つ

Information - CASOにおけるデカルコマニィ的展開「青空」展―山頭火の一句― 昭和5年の行乞記、11月25日の稿に 11月25日、晴、河内水源地散歩、星城子居、雲関亭、四有三居ほがらかな晴、俊和尚と同行して警察署へ行く、朝酒はうまかつたが、それよりも人の情が…

逢ひたうて逢うてゐる風

Information – 四方館のWork Shop四方館の身体表現 -Shihohkan’s Improvisation Dance- そのKeywordは、場面の創出。場面の創出とは そこへとより来たったさまざまな表象群と そこよりさき起こり来る表象群と、を その瞬間一挙に まったく新たなる相貌のもと…

雨の一日一隅を守る

Information - CASOにおけるデカルコマニィ的展開「青空」展―山頭火の一句― 昭和5年の行乞記、11月23日の稿に 11月23日、曇、時雨、下関市、地橙孫居相変わらずの天候である、浅野関門海峡を渡る、時雨に濡れて近大風景を観賞する、舳の尖端に立つて法衣を寒風…

お経とどかないヂヤズの騒音

Information – 松浦ゆみのDinner Show―山頭火の一句― 昭和5年の行乞記、11月22日の稿に 11月22日、晴曇定めなし、時々雨、一流街行乞、宿は同じ事お天気は昨日からの−正確にいへば一昨日からの−つづき、降つたり晴れたりだ、10時近くなつて、どうやら大して…

日記焼き捨てる火であたたまる

Information - CASOにおけるデカルコマニィ的展開「青空」展―山頭火の一句― 昭和5年の行乞記、11月21日の稿に 11月21日、晴曇定めなくて時雨、市街行乞、宿は同前夢現のうちに音をきいたが、やつぱり降る、晴れる、また降る、照りつつ降る、降つてゐるのに照つ…

ふる郷の言葉となつた街にきた

Information – 四方館のWork Shop四方館の身体表現 -Shihohkan’s Improvisation Dance- そのKeywordは、場面の創出。場面の創出とは そこへとより来たったさまざまな表象群と そこよりさき起こり来る表象群と、を その瞬間一挙に まったく新たなる相貌のもと…

蒲団ふうわりふる郷の夢

Information - CASOにおけるデカルコマニィ的展開「青空」展―山頭火の一句― 昭和5年の行乞記、11月19日の稿に 11月19日、晴、行程3里、門司、源三郎居、嫌々行乞して椎田まで、もう我慢出来ないし、門司までの汽車賃だけはあるので大里まで飛ぶ、そこから広石…

朝、万年青の赤さがあつた

Information – 松浦ゆみのDinner Show―山頭火の一句― 昭和5年の行乞記、11月18日の稿に 11月18日、曇、宇ノ島八屋行乞、宿は同前、いい宿である行乞したくないけれど9時から3時まで行乞、おいしい濁酒を飲んで、あたたかい湯に入る、そして寝る、どうしても孤…

つきあたつてまがれば風

Information – 四方館のWork Shop四方館の身体表現 -Shihohkan’s Improvisation Dance- そのKeywordは、場面の創出。 場面の創出とは そこへとより来たったさまざまな表象群と そこよりさき起こり来る表象群と、を その瞬間一挙に まったく新たなる相貌のも…

これが河豚かと食べてゐる

Information - CASOにおけるデカルコマニィ的展開「青空」展―山頭火の一句― 昭和5年の行乞記、11月16日の稿に 11月16日、曇、句会、今夜も昧々居の厄介になったしぐれ日和である-去年もさうだつた-、去年の印象を新たにする庭の樹々−山茶花も咲いてゐる、八ツ…

寝酒したしくおいてありました

Information – 松浦ゆみの Dinner Show―山頭火の一句― 昭和5年の行乞記、11月15日の稿に 11月15日、晴、行程7里、中津、昧々居いよいよ深耶馬溪を下る日である、もちろん行乞なんかはしない、悠然として山を観るのである、お天気もよい、気分もよい、7時半出…

鉄鉢、散りくる葉をうけた

Information – 四方館のWork Shop―山頭火の一句― 昭和5年の行乞記、11月14日の稿に 11月14日、霧、霜、曇、−山国の特徴を発揮してゐる、日田屋前の小川で顔を洗ふ、寒いので9時近くなつて冷たい草鞋を穿く、河一つ隔てて森町、しかしこの河一つが何といふ相…

あふるる朝湯のしづけさにひたる

CASOにおけるデカルコマニィ的展開青空展-10/27〜11/1-―山頭火の一句― 昭和5年の行乞記、11月13日の稿に 11月13日、曇、汽車で4里、徒歩で3里、玖珠町、丸屋早く起きて湯にひたる、ありがたい、此地方はすべて朝がおそいから、大急ぎで御飯をしまうて駅へ急…